音楽との縁

最初に手にした楽器は何じゃったろう？
ハ-モニカか？　カスタネットか？　そんなところじゃろう。
小学校へ入ってリコ-ダ-を吹き、初めて曲らしいものを音楽の時間に演奏した。

歌は幼稚園で習うた歌も当然あるじゃろうが、母親の鼻歌をよう覚えとる。
島倉千代子の歌を口ずさんでいるのを記憶している。
またあの頃ワシら子供が悪さをせんようにと高いタンスの上に置かれた
ラジオから聴こえてくる歌謡曲も覚えている。
ラジオからの歌で最初に覚えたのは美空ひばりの『妻恋道中』じゃった。

中学生になって友人から古いギタ-を譲り受けた頃に
エレキギタ-が流行り始め、ｱｽﾄﾛﾉｳﾂの『波の彼方』でリバ-ブの効いた演奏にしびれた。
続いてベンチャ-ズのテケテケサウンドはティ-ンエイジャ-になったばかりの
ワシらのハ-トをしっかり掴んだ。
古いガットギタ-でテケテケサウンドを真似したものじゃ。

同じ頃、ラジオから流れるビ-トルズのサウンドは習い始めた英語の影響もあり
歌詞カ-ドみて何回も一緒に歌い曲を覚えて行った。
それまでテレビなどで橋幸夫や舟木一夫、西郷輝彦の歌謡曲しか知らんかったワシには
海の向こうから聴こえてくるポップスは実に心地えかった。