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教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

新入生へのガイダンス 最終回

2024-06-16 09:50:59 | 学校での活動について
新入生へのガイダンス、その最終回に当たります。

前回は、青年の発達課題について触れてみました。その中で学習と進路について記しました。
進路とそれに関係することについてもう少し記したいと思います。
進路の明確化を進めることは結構難しいことです。高校生は、進路を漠然としか考えられないことが多いです。意識的に生活していない生徒が多いのも関係しています。なのでいろいろなことを自覚的に進めるのが難しいのですね。
それで、進路を短期、中期、長期で考えるように伝えるのもよいと思います。
長期のことを言えば、おおむね10年後くらいを提案します。進路を考えることは将来の生活の仕方、あり方を考えることでもありますので、10年後にどこでどのような生活をしていられたら理想だと思うかな。それを仮にでもいいので考えてみてね。そうすれば大体の自分の先の姿が見えてくるよね、等で長期の目標を仮にでも設定してみることを勧めます。
次には中期の目標ですが、長期がある程度イメージ化できていればそれに近づく道を具体的に考えてみればいいですね。20歳前ぐらいまでを考えればよいかと思うね。
それができたらさらに当面の短期の目標だよね。これはここ1,2年をどう過ごすかだね。これは毎日の生活に関連しているので、前に言ったように、日々をどのように意識して生活するかにつながっているんだね。
このようにして、毎日毎日を何を考えてどのように生活していくかを考えて実行するんだよ。
これができたら、前に触れたように「自己統制力(セルフコントロールする力)」が身につくことになるんだよね。この力は偉大だよ。生活目標ができると生活しやすくなるよ。賢い子どもは、小さいときから目標を持っていることが多いですよ。

また、話を進めます。青年期には対人関係の問題も大きな課題になります。クラス内での人間関係、校内外での関係、先輩後輩等との関係から、親との関係も悩みの種になることが多いですね。
クラス内での場合には、何人かでも会話ができる人がいれば気持ちは楽になると思います。そうなりやすい方法は一言では言えないのですが、基本的には本人が自己肯定感や自己統制力を高めることで、自信を持って他の人にかかわることができるようになると思われます。毎日の生活を充実できるように意欲的に行うことが、対人関係の形成にもつながると思います。
青年の場合は、親との関係も大切です。一定の年代になったら、適切に親から離れて自立できるのが良いのですが、親の特性にもよりますが、離れることができずにずるずると関係が続いてしまって、親からの支配を受け続けるような状態になると困ります。分離について、これもうまい方法があまりないと思われるのですが、青年が自立・自律的な生活ができていると、次第に自然に親の方から離れていく場合が多いと感じています。やはり背年の自立の問題なのかと思います。

先生方への話になってしまいますが、クラスの中に孤立的・孤独な感じの生徒がいた場合には、まずは、先生との関係をよくしていくことが、孤立や孤独の軽減につながるのではないかと考えています。
人間にとって、一番つらいことは、存在感のなさを感じることかと思われます。なので、積極的にかかわりを持って受け入れ存在を認め、承認欲求を満たすようにかかわることが必要と考えられます。まずは名前を多く呼んだり接する機会を多くすることが必要と思われます。
かかわってくれる人が身近にいることは、悩み多い青年にとって大きな力になると思われます。「理解者」「理解しようとしてくれる人」がいることが最終的に青年を支える力になると思われます。

1年生へのガイダンスという題で話してきたのに、いつの間にか先生への話のようになってしまって恐縮ですが、もう一つ加えさせていただきます。
「学級づくり」特に新しい人間関係ができるときの学級・集団作りは、とても大切なことと思います。学級の人間関係がよくなって、全体の雰囲気が盛り上がってくると、本当に生徒の自主性が伸びてきます。先生が苦労しながら動かしていくというよりも、生徒たちが自ら動かしていくような感じがします。そして悪い方にぶれることも少なくなってきます。こうなると、先生は比較的に楽になります。行事等でも自主的に動きます。

少々文の内容が生徒向けと先生向けと混合してしまった部分もあるかと思いますが、文の趣旨をお読み取りいただいて参照していただきご活用いただければ幸いです。今後もよろしくお願いいたします。

次回は、本来の内容に戻しまして、7月の活動について触れてみたいと思います。その後は、夏休みにもなりますので、もう一つ触れたい部分がありますので、そちらの方をアップしてみようと思います。
よろしくお願いします。





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