爺さん婆さんが逝くと松が減るとい
うお庭事情の現代日本にあって、長寿
社会が幸いして未だ生き残っている松
があるので植木屋にも食い扶持があた
るというもの。
なので、お松様様と言いたいところで
すが、面倒な松ばかりで年々億劫にな
ってくる。
何もわからないお客相手に適当に表面
を揃えるだけの剪定している黒松は、
対面と同時に困惑することばかり。
自分仕様に剪定をしたいと思うと、忌
枝の処理から始めないと始まらないの
で余計に時間がかかってしまうが、翌
年もお願いねと言われたら毎年苦しま
なければならないので避けては通れな
いというね。
剪定屋さん、上等な業者ではありませ
んが、業者がやったとは思えない酷い
黒松は多い。
多分、見よう見まねで適当にやってい
るのだろうと思うのです。造園会社勤
務でも古株が自分の座を譲らず肝心な
ことは教えない上、公園や街路の草刈
りばかりでは潰しがきかないし、それ
に加え給与が安すぎて勢い独立しちゃ
うからそうなるんだろうか。
さて、先日も一日ぼちぼち黒松に係っ
ていましたが、ヤニ吹きが多いものの
まだ暖かい時季なので指先も良く動く。
そういう意味では寒い冬の松剪定は、
寒さで指が凍えて動かないし、段々と
腰も痛くなってくるということがある
し、下を向いてると鼻水が止まらない。
なので、出来れば暖かい内にこなした
いところです。
芽も固まり剪定しやすい時季になった
黒松です。暖かい内に剪定してしまい
ましょう。
ではでは。