BOSS缶を手にしたのは、
何年ぶりだろう。
かつての職場の中休みには、
必ず手元にあったわ。
前の記事を訂正したが、
BOSSのブラックコーヒー缶にも、
乳化剤の記載はなかった。
ごめんよサントリー。
かつてはダルマ、
今は山崎を愛飲しているから、
許しておくれ。
ついでに言うと、
サントリーのお陰で、
鳥居の実態がわかったので、
民俗考証の分野では、
大変、感謝しています。
しかし、
飲み比べは飲み比べ。
屈託なく書くことにしたい。
BOSS缶を手に取る。
30周年の文字が踊る。
金の帯には、
「深煎り・荒挽き・雑味なし」
の宣言文。
ひと口いただく。
……水。
という言葉が浮かぶ。
水っぽいのとはまるで違う、
水の存在だ。
なるほど。雑味がない。
「(水の)雑味なし」だ。
この水は、美味い。
コーヒーではなく、な。
きれいな水に、
魚は棲まんという。
発酵という名の、
腐ることから始まるウヰスキーは、
水を深化させるが、
コーヒーにその力は無いようだ。
しかし、だからこそ、
サントリーの水の美味しさを、
自販機で味わえる。
垣間見られる。
そして仕事に疲れたとき、
必要なのは、清涼な水なのだ。
春の渓谷、秋の山々を感じる、
美味しい水なのだ。
なるほど、BOSS缶は、
他の缶コーヒーよりも、
仕事の中休みに、
向いているかもしれない。
たが、コーヒーとしては、
どうかなぁ……
「深煎り」は、感じられない。
豆のフルーツ感がでていないから、
浅煎りではないという程度のこと。
これはダイドードリンコに軍配。
「荒挽き」も、よく分からない。
豆の味が出にくい(雑味も出にくい)
同じ濃さまで出したとき、
より味わい深くなる。
ということなのかな?
ドロドロの、
くどい味の仕事の箸休めに、
一缶のオアシス。
それがBOSS缶の立ち位置なんだろう。
以上は、
UCCのブラック缶と飲み比べた場合の、
それを平均とした場合の、
感想にすぎない。
他社の缶との飲み比べでは、
また別の(たぶん良い印象の)、
感想を持つだろう。