アサギマダラ(浅葱斑)は実にユニークな蝶です。
なんといってもあの華奢な羽で、1000km以上も旅をする渡り蝶。
鳥のように行ったり来たりするわけではなく、アサギマダラの寿命は4〜5ヶ月。渡った先で繁殖し、次のシーズンには新しい世代が、また元の場所へと渡っていくようです。そしてそこで繁殖し、さらなる世代が渡りを…。
2014.7@車山高原
一体なんのための渡りなのか…
そして、どうにもわからないのは夏にやってきた個体が、卵を産み、それが孵って幼虫越冬したあとのこと。春に成虫になると思われますが、そうするとその個体は渡りをしないのかなぁ…。調べてもよくわからないんですよね…
こちらがつい最近、多摩地域で見かけたアサギマダラの幼虫です↓
成虫も美しいですが幼虫とも、美しい!!
キョウチクトウ科のキジョランという植物を食べて育ちます。鬼女蘭!!なんてインパクトのある名前。
実が弾けると中から毛の長い綿毛が飛び出し(ガガイモに似てる)、それが鬼女の髪の毛のようだからということのようですが、何より強い毒性があることも関係があるのではないかと思われます。
アサギマダラはその毒を体内に取り込むことで、他の生き物から食べられにくい体質を手に入れました。
とはいえ、やはり毒は毒。
幼虫はまずは葉に円形の傷をつけて、毒性を弱めるのだそうです。
お尻を基点にぐるっと一周、葉っぱを噛み噛み。しばらくして毒性が薄くなってから実食!!
すごい技だと思いませんか?
な〜んて。実はわたしもつい最近そのことを教えていただきました。
数ある植物の中からキジョランを見つけ出すお母さんもすごければ、誰に教わることなく、毒のある葉を下処理してから食べる幼虫もすごい!!!
アサギマダラは、わたしの勉強不足ということもありますが、まだまだわかっていないことも多く、本当にミステリアスな蝶なのです。
羽化直前の蛹も美しいということなので、いつか見てみたいなぁ。
【今朝のおうちごはん】
・塩バターフランス
・ヨーグルト+金柑ゼリー
・カフェオレ