ここ数年、クマが人里に降りてくると言うニュースを多く見かけるようになりました。
気候の変動や都市化の進行など、さまざまな要因が考えられるようです。
先日出かけてきた尾瀬でもクマが頻繁に目撃されています。
2019@山の鼻VC
展示のクマと踊っている場合ではありません。実はこの直後、真昼の尾瀬ヶ原、しかも木道のわずか10m先にクマを発見。
雑な絵ですみません。
私の前にも30mくらい先に団体が歩いていて、人通りが十分ある真昼の木道です。
がさっという音に目を向けると、再びがさっと、熊の茶色いお尻が茂みの奥に隠れるところでした。後ろにいた友人は気づかなかったそうですので、あっという間の出来事。
ちなみに尾瀬に通い詰めている友人は、星を撮影に出かけたところ、木道の下で子グマが食事中だったとのこと。
ここ↓
思わず逃げていくクマに「(驚かせて)ごめん」と声をかけたそうです。なんか、微笑ましい〜。友人はクマを警戒して音を出しながら歩いていたとのこと。よほど食事に夢中だったのでしょうか?
尾瀬に棲むツキノワグマは草食中心の雑食。人を積極的に襲うことはなく、逆に人を警戒しています。
とはいえ、出会い頭に危険を感じれば、鋭い爪で襲ってきたり、大きな歯で噛みついてきたり…、人間が致命傷を負うことになりかねません。
クマは本来は森の奥に棲み、豊かな森の象徴でもあります。
クマが落としたミズナラの枝です。冬眠前の実りの季節。
母グマが木に登り、子グマのために枝ごとどんぐりを落とすのだそうです。
木道のすぐ横でクマが食事をしてたということになります。
人が通らない時間帯なのでしょうか…。
見上げると、小さな「熊棚」がありました。
中央の黒っぽく見えるところです。ツキノワグマは木の枝に座り、手の届く範囲の枝を引き寄せては折り、その実を食べ、なぜか残った枝をお尻の下へ敷きます。座りやすくなるのかなぁ…。
結果、大きな鳥の巣のような「熊棚」が出来上がります。
また、クマの爪痕が木に残ることも
2014@軽井沢野鳥の森
登る時より、ズルズルと降りる時の方がつきやすいそうです。
豊かな森であれば、こうしたクマの痕跡が、ごく普通に数多くあるものです。
問題は本来あるべき人とクマとの境界線が曖昧になってしまったこと…。
@戸隠
出かける先で「熊出没注意」の看板を見かけることも多いです。
森が減少したり、気候変動で木の実の実り方が変わったり、ナラ枯れ病などの影響でどんぐりが減ったり、過疎化して使われなくなった農耕地が増えたり、逆にキャンプブームで里山の奥に人が進出したり…。
今、クマを含む野生動物たちの棲む世界は大きく様変わりしているのです。
そんな中で、不幸な事故や被害が多数発生。北海道に至っては肉食で体の大きなヒグマが出没中ですし…。しかも街中まで…。
今後、野生動物たちとどう付き合っていくべきなのか…。
それは山里近辺の自治体や研究機関だけが考えれば良い問題ではなく、山から遠く離れたところに住む私たち一人ひとりの生活のあり方も考えていく必要がある問題。
しかし、この便利な生活からはなかなか抜け出せない自分(^^;;
そんなことも含め、職場の小さなお客様たちにも、こんなとりとめのない話を伝えていきたいなぁ…なんて思っています。
未来を担うまだ小さな力。でも、私なんかよりもよほど頼りになりそうです。
さあ、今週もがんばろう!
【今朝のおうちごはん】
・きのこオムレツ
・ベーコン
・キャベツの甘酢和え
・トースト
・りんご
今日もいい日になりますように!