ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

さくら と美しく歌うために

2018-03-23 22:34:57 | 講座・レッスン
今日は健康ボイストレーニング。
月二回金曜日の午前中10:00〜11:30
蕨市民会館多目的室を中心に行なっている
ボイトレのクラブです♬

前身の蕨学び合いカレッジから独立したクラブ・サークルで、40名前後の中高年の方々が健康増進、歌声を磨く場としていらしています。


毎回前半は呼吸の体操、
発声練習をして

後半は童謡や日本歌曲、歌謡曲など
歌集から二曲ほど選んで練習。


今日は 桜も咲いたので

さくらさくら と

5/13のコンサートで歌う

かなりや

の二曲を練習しました。




さくら は日本の歌によく出る言葉。
でもさくらさくらを綺麗に歌うのは
結構難しいのです。


綺麗に聞こえない原因は大きく二つ。

一つ目は

さ く ら

をはっきり歌いすぎてブツ切れになる場合。
子音があまり強いと外国語みたいです。

普通に話すように何度も

さくらさくら

と言ってみて
同じ口の形、舌の位置、身体・お腹の支えを真似してみてください。歌だからと殊更に強調し過ぎることはないんです。


二つ目は母音の明るさ

日本語の歌はその日本語の母音が話す時の響きより深くなりすぎたり、明るすぎたりすると聞いていて違和感が生じます。私達は話すときはアイウエオの母音を同じではなく微妙に変えているのです。

赤のアと垢のアは
同じアでも違うア。

春のアは明るいア
これがこもったりくらいアになると
春のニュアンスが変わります。

それくらい日本語は繊細なもの。

さくらさくらと二度歌うことによって
二度目のさくらのさが暗くなったり
さくらのらの母音アがオに近くなったりすると
さくらがきれいに咲いて咲いてくれません♬


さくらの く も曲者!
ウの母音が深すぎると日本語のウでなくなります。浅いとドイツ語のUウムラウトみたい。


さくらの母音アウアを
綺麗に響かせてなめらかに歌う練習をしてから
そっと子音を戻すと綺麗につながります。
ら はLでなくRですから、舌をくっつけないように。



気軽なクラブですが、
そんな専門的なこともこっそり織り交ぜながら
楽しく歌っています。


興味のある方は是非見学にいらしてください。
次回は4/6(金)10:00〜蕨市民会館2階多目的室です。

金曜日の午前中は都合が悪いけれどグループレッスン、個人レッスンに興味のある方もご相談ください。歌曲から歌謡曲まで、日本語の歌の事ならお力になれると思います。

見学予約、お問い合わせはこちら

うちの陽光桜もきれいに咲きました。


素敵な春がやってきました😊