ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

すきとほったほんとうのたべもの もある 朗読 vol.17

2018-10-25 09:07:49 | 演奏会レビュー
10/23
中野駅北口にある
なかの芸能小劇場へ朗読会を聴きに行きました。



私が日本歌曲の歌唱に際して
ワークショップや個人レッスンで
詩や文章の朗読を教えて頂いている
斉藤ゆき子先生がご出演なさるということで
楽しみに伺いました。


いつもはいろんな作家の作品を
取り上げているようでしたが
今回は

宮沢賢治

の作品から。


宮沢賢治というと、小学校で習った
やまなしを思い出します。

クラムボンはわらったよ


蟹のことより、クラムボンは、、の
よくわからない不思議な透明さが
心から離れません


今回取り上げられた作品も
それぞれの読み手の声の魅力と
聴き手に想像させる読み方とで
心の中に余韻が残りました。


演劇と違うのは
聴き手に想像させる、
自分の解釈を与えすぎない、
というところとうかがいました。


なるほど。


オペラと歌曲の関係とも似てる気がします。


演出家もいて、明確に演技をするオペラと
演奏家の解釈をもとに、
聴衆に想像させる歌曲の演奏。
主観と客観とのバランス。


そして今回、ピアノを演奏していた三平順子さん。オペラでご一緒した宮田桂子さんとよくコンサートをなさっている方でお名前だけ存じておりましたが、本当に素敵な演奏でした。

音がきれい。
朗読の声とのバランスを考えて
研ぎ澄まされた音色と音量で
弾いていらっしゃる。
当たり前のようで難しいことです。

声とピアノのコラボ、
見事でした❣️




素敵な朗読と共に
いろんなことを考えながら帰りました。
舞台を観るということは音楽にもつながります!

自分の舞台の活力を頂きました。