日々徒然です

カフェにようこそ!

お互いを慕う

2017-09-04 01:48:10 | 小説
今日この日を幾度となく待ち望んだであろう
お互いの気持ちを確かめ合う
同じベットで朝を迎える

「おはよう啓太」
「あぁ、おはよう蒼太」
僕達兄弟は、お互いを気にしていた
どちらかが転んだり挫けそうになったら、助け合ってきた
それが徐々に、お互いを結びつける形となった

父さんと母さんは泊まりの旅行で外出している
昨日の夜は、お互いを確かめ合った

「チュ、フゥ」
「蒼太どう?痛くない?」
軽いキスから始まり角度を変えて、より深くなる
蒼太の震えを宥めるように這っていく手
少しづつ熱が上がっていくのが解る
僕達の遮るものは無く、肌と肌が重なり合う

「あぁ、うっ」
「うっ、あん」
蒼太の中に徐々に入り一つになる
辛そうな蒼太・・・
「蒼太、落ち着くまで何もしないから」
「うん、啓太苦しそうだよ。僕は大丈夫だから」
その言葉を聞き、急に元気になる
蒼太の喘ぎ声しか聞こえない
静かな家には2人だけ
2人の体温は急上昇
今この時を大切に確かめ合う

小さい君を

2017-08-17 05:11:54 | 小説
「翔は今日も遅いのか。あいつ勉強は大丈夫なのか」
兄というものは心配性だ
翔も心配だが、太介だって心配だ
体はデカイが甘えたがりの寂しんぼうだ
お互いの両親は共に同じ会社勤務し多忙な毎日だ
だからなのか毎日と言っていい程、俺の家に居て生活している
両親はそんな俺らを見て安心しているようだ

「兄さん、お帰り」
太介の笑顔に癒される
俺も実家を離れても良い年なのではあるが太介が気になって仕方がない

この気持ちは一体?!
時々度を超えた過保護になる時がある
やっぱり気になるのか、この気持ちは
あの手を離したくない
あの唇に触れてみたい
衝動も抑えきれなくなっている

今日は翔が友達の家に泊まりに行って来るとラインがあった
「はぁ~あいつと一緒だ」
嬉しいようで嬉しくないようで気持ちは複雑

「お帰り兄さん」
優しく微笑むあいつが居た

翔の兄さん

2017-07-19 12:05:07 | 小説
毎日の日課
翔は野球部で毎日遅くまで練習している
翔の兄さんはIT企業の社長で企画、運営を全てこなしている
社員さんは?もっか数名だそうで・・・
有名なのかな?でも、毎日ハードスケジュールで帰宅も遅い

翔達は、僕の隣に引っ越して来た
兄弟2人で生活している
そんな僕は毎日、翔と翔の兄さんの分の、ご飯やら掃除やらを手伝っている

「ただいま」「おかえりなさい」
「今日は早かったですね」
翔の兄さんは何時も午前様だから今日は早い
「今日は話しがあって」
「僕に?どうしたの」
僕は翔の兄さんが大好きだ!
何時も気にかけてくれていて!もちろん兄弟だから翔の事も気にかけている

「いつも済まないね」
そんな会話があって急に真顔になる翔の兄さん

「やっぱり君の事が好きだ。ずっと側に居て欲しい」
「えっえ~どおしたの?」
「君の顔を見ると違うんだ。心が落ち着く。離したくなくなるんだ」
そんな言葉を話されつつ徐々に距離が近づいてくる
「僕、男の子だよ」
「わかってる!でも、この気持ちは・・・」
翔の兄さんは更に近づき、僕の唇に触れ合う口がある
徐々に深くなり、僕は立っていられなくなる
「君を離したくない!好きだ」
そう告げられ、更に口づけは深くなる
いつの間にかソファに抱き合いながら倒れてしまう
なんだか温かい気持ちに包まれている、離れたくない気持ち・・・
「僕も翔の兄さんが好き」
囁くと首筋を伝っていく唇がある

これって運命ってやつ?!

2017-06-03 16:07:54 | 小説
「真希迎えに来たぞ」
「うん」
保健室をノックされ真也の所へ行く
先生からも「気をつけて。またね!」と話された
毎月の事とは解っているが、結構キツいものがある・・・
最近は特にだ

「真也帰ろう!」
あぁ・・・なんなんだ。このキツい匂いは噎せ返る様だ
もしかして?いや違う違いたい
最近じゃ、真也が「運命の番」と思ってしまう
そんな俺は可笑しいのだろうか

今日は真也の家で勉強会だ、昨日は授業休んじゃったし

なんだろう体が熱い、頭がフワフワする
なんだろう字が上手く書けない、考えが浮かばない
なんだろう・・・

「真希、好きだ!番になろう!俺は一生お前を幸せにする」
俺の番は真也だったのかな?
もしかしたら違う人かとも思っていたが
どのαとも違う匂い、頭の奥で、心の奥で「運命の番」と叫んでいる
俺も真也だったらと思っていたから嬉しい!!

今日は真也の両親が泊まりで旅行だし、もともと泊まるつもりで遊びに来てた
真也は料理全般が出来ないから、うちの親が泊まるならと食材を用意してくれて持参した
夕食を食べ、お互いに風呂に入りリビングでまったりしている
テレビの話をしたり、最近の話をしたりとたわいのない話をしていると
やはり、頭の奥で、心の奥で、体が熱く、頭がフワフワとしてきた
お互いがなんとなく見つめ合う
触れるだけのキスから絡み合い、より深いものへと変わっていく
ゆっくりと肌がさらけ出され、真也の手が俺の体を廻っていく
確かめるように開かれて、少しずつ真也に惹かれていく
このまま真也の物になっていく
あぁこれが幸せなのかな、真也の子供が欲しくなっていく

真也の気持ち

2017-05-21 06:23:24 | 小説
真希は保健室行きだな・・・

アイツは秘密にしているが「Ω」だ
俺はアイツが話すまで黙っていたが、周りの目が熱い目をしてきているのを知っている
ずっと側にいる俺に、話してくれても良いのに

世の中α、β、Ωの3種類に分けられている人格
Ωは月に1度の発情期があって抑制剤で症状も抑えられているが
皆から見てアイツは匂いがダダ漏れだ
俺は側に居て、アイツに寄ってくる輩を密かに排除してきている
「呑気なやつ、俺の気も知らないで」
隣に住んでいて幼馴染のアイツ
小さい頃からナイトのように周りに居て守ってきた
そろそろ限界か・・・

授業終了後、迎えに行く

「真也!いつもありがとう」
「嫌、構わない大丈夫か?」
「うん、でも限界なのかな」

真希は勉強が好きだ。夢もある
Ωは夢を持てない!持つ事が出来ないのだ
月に1度の発情期、抑制剤服用、副作用と縛り付けられている
誰かの番になると症状も緩和されてくるのだが

今日もアイツを狙う奴らが影に潜んでいる

俺はアイツのナイトとなるべく柔道、空手、合気道を学んで対抗してきた
真希!俺の気持ちにも気づいてくれ!
アニメの話をしながら、そんな事を考える
『俺はαだ』
噛み付いて俺だけの真希にしたい