日々徒然です

カフェにようこそ!

やっと見つけた

2013-04-30 09:14:37 | 小説
ずっと憧れていた人の学校に編入した。
講師を務めるその人は最近、表舞台に出ていないくて探しに探して講師をしている事がわかった。
教授に呼ばれて違う講師を勧められたが僕は断った。
その人も困惑していた。僕は一緒の空間に居られるだけで嬉しかった。

あなたの前で弾く。選曲は情熱的な曲を弾く。「君らしい曲だね」
微笑むその姿は、こらえきれない思いがこみ上げて来た。

「お願い何か弾いて下さい。即興で」
「こらこら、ふざけないで練習しなさい」
「弾いてくれないとしない」
根負けしたあなたは、即興で弾いてくれた。
嬉しかった。長年、想い続けたあなたが、そこに居る。
手を絡め取り、手にキスをしながら「ねぇ。もっと弾いて」おねだりする。

最近、あなたに逢えた事で、音も変わったと教授にも言われた。
嬉しい。あなたに逢える。それだけで胸が高鳴る。



甘い匂い

2013-04-29 00:17:01 | 小説
なんていい香りなんだ。
嫌々ながらもオヤジの店を継いだ。名ばかりのオーナーだ。
でも、そこに君が居た。可愛らしい。

少しずつ僕の存在がわかってくれて、気持ちを持っていこうと、あの手この手の作戦だ。

君からのHをねだるような匂いはしないので、最後までせずにいる。
昨日は「して欲しい」と君から話す。匂いは、まだまだだから止めといた。

最後までHしない日々が続く。そうこうしていると、年末年始になり忙しい日々が更に続く。身体を労わるメールは欠かさない。

久しぶりに、お店に行くと君はHをして欲しくてしょうがない匂いを漂わせた。最後までして欲しそうな匂い。
「昨日したね。足りなくて、ここが疼くだろう?」「そんな」「就業時間が待ち遠しいね。してして匂い。たまらない」
君の就業時間まで落ち着かなかった。

直ぐに、ホテルへ直行した。
君は凄く満たされていたようだ(匂いで解る)僕も、満たされすぎて幸せだ。
何度イったか解らないが、黄色い太陽になっていた。
立てないかもしれないから、バイトは休ませようかな!

君の匂い

2013-04-28 02:45:03 | 小説
「そんなに近づかないでくださいオーナー」
僕の匂いは焼肉の匂いしかしないのに・・・。匂いフェチなのかな・・・。
友達に聞いても「匂い」なんてしないのに変なの。

焼肉屋でバイトして数ヶ月、最近オーナーが変わった。
事あるごとに指名してくるオーナー。指名制なんて無いのに。さらっと「僕が決めた」なんて。

新人アルバイトが入った、親身になって教えている。
別に、嫉妬なんか!そこは店長が教える所じゃないのかな・・・。

「お疲れ」「お疲れ様でした」「あれっ。待って!やっぱり君の匂いが一番」
「僕にとって君以上の人なんてどこにもいない。僕は君の匂いに包まれてかつてない幸せを感じたんだ」
「じゃ、さっきの新人君は?」
「あれっ、嫉妬してくれてるの?嬉しい」
口を塞がれ、徐々に舌まで・・・。なんだかモヤモヤした気持ちが嘘のようだ。
「やっぱり君の匂いは最高だ!」
即席で、お店の休憩室がベット変わりになる。
満たされるって嬉しい・・・。


学校帰り

2013-04-26 14:49:00 | 小説
僕が5歳の時、父親の転勤で引っ越した。周りには同い年の友達がいなかった。唯一、一つ上のあいつが居た。
良く一緒に遊んだ。公園に行ったり、お互いの家に行ったり。
だけど、母親が出て行って、あいつの家に入り浸りになる事が多くなった。

小学生までは良かったが、中学は進学校に行ったので、なかなか会えなかった。
夜、居るのを確かめてから遊びに部屋に行った。

学校帰り、友達とカラオケに行くことになった。
商店街を歩いていると、あいつに出くわした。
嬉しくて駆け寄った。話をして友達の所へ戻る。
友達からは「お前と居たら、睨まれた」変な事を言うね・・・。
あいつは良いやつだよ。わかってないなぁ。
そんな事を返すが、曖昧な返事しか返って来なかった。
あいつはホントに良いやつで、部屋に行っても、朝までゲームしたり、話し込んだりと楽しいのに。わかってないなぁ。

高校生の俺

2013-04-25 00:11:31 | 小説
俺が6歳の時、隣に引っ越してきた。フワフワした可愛い子だった。歳も1歳下で近かったから良く遊んだ。
少しずつ大きくなるにつれ、お互いの部屋でゲームをしたりしていた。

中学の時、あいつの母親が出て行った。余計に俺の部屋で遊ぶ事が多くなった。
俺が高校生になった時、進学校だったからなかなか逢えずにいた。お互いに友達とつるんでいた。久しく逢った時は、あいつの友達を睨んだ。
頭を撫でられているのを見ると余計に睨む。俺だって頭を撫でてやりたい。
俺を見つけて駆け寄って来る。可愛い。
これから友達とカラオケに行くと楽しそうに話す。

俺の初恋はきっと6歳の頃だと思う。相手は、もちろんあいつだ。

久しぶりに夢の中で、あいつが出て来た。
既に、ベットの中で抱き合っている。濃厚なキスをし、感じる所も堪能している。もちろん可愛い声も聞いている。
もっと可愛い声が聞きたくて名前を呼んで、もう少し繋がりをもとうかと思った矢先に、目覚まし時計が鳴った。

はぁ~。溜まっている訳ではないが。高校生にもなって、パンツを汚すなんて。
大丈夫だった・・・。はぁ~。

夢の記憶を忘れるかのように今日、女の子から告白されたので、付き合う事にした。

でも心の奥はあいつの事でいっぱいだ。