日々徒然です

カフェにようこそ!

ポーカーフェイスの先には

2015-07-25 04:18:56 | 小説
「カイトさん今日もオーラがハンパない」

最近、カイトさんには良い事があった
カイトさんには気になる存在の人がいた!
その人が仕事で来ただけで、ポーカーフェイスをするカイトさんだが僕には丸解り
いつもは業者さんの対応なんてしないのに、その人が来ると必ず対応している
カイトさんの誕生日前日に僕はカイトさんのマンションに呼ばれた

「おじゃまします」
カイトさんの部屋に入ると、なんだか焦げ臭い
「かずき、オマエ料理できたよな」
聞くと、朝から料理に挑戦していたようだった
カイトさん、あんまり料理した事無かったっけ
俺にカレーの作り方を教わっているカイトさん・・・なにげに
「カイトさん料理しましたっけ」少し意地悪気味に聞く
どうしても明日に招待人が居るそうで
は~い!ごちそうさまでした
嬉しそうに話しているカイトさん
前日から気合を入れ煮込んでいる
思いが叶うと良いな・・・

当日は同伴も、アフターもハンパなかった
仕事はきちんとこなしながら、お目当ての所へ行ってから仕事場に来ている
???なんだか嬉しそう!もしかして
次の日はお店が定休日だったから・・・

今日もポーカーフェイスだけど僕には丸解り
羨ましいな!
僕もいつかは・・・



二人のカンナ

2015-07-22 11:29:50 | 小説
思ったより店は途切れなくお客様が来店され夕食にもありつけなかった
「ナンバー1の誕生日はやっぱり凄いな・・・腹減った」
そんな言葉が口から出た
「そんなこともありませんよ!」
優しく微笑むナンバー1様だ
「今日は、お招きありがとうございます。これからご飯でもどおですか」
微笑むナンバー1は天使に見えた
素直に頷き、店じまいを早々に行う
時間は深夜を有に周っていた。今更、レストランでとは思わなかったが
「今日はこんな事も有ると思って、昨日から煮込んでいたカレーが有るんですよ」
そんな笑顔に釣られて、僕は静々とついて行った

高層マンションの一室に入る
エントランスが高級感半端なくって、思わずため息が出てしまった
そんな僕の仕草に「くすっ」笑われていたなんて
高層マンションの眺めは最高ーだった
「すっごいですね。やっぱり眺めが良い」
そんな褒め言葉を行っている内に、ふんわりといい匂いがしてきた

気持ち良いラグに座りカレーを食べながら色んな話しをする
お互いに目と目は離れる事が出来なくなった頃、僕は配達途中で買ったケーキを出す
もちろんバースデー用だ!小さな花束だが一緒に出す

お互いの距離がより一層近づき手と手が絡め合った
徐々にお互いの顔が近づき合っていく
「誕生日おめでとうございます。ケーキ食べませんか」
「ありがとうございます。それよりも」
早急に重ね合う唇
水の音しか聞こえず、縮まる距離、互の間には何も無くなった
「あなたが好きでした」
そう告げられ、僕は顔を赤らめる
「はい、僕もです」
より一層の口づけと、より深く絡め合う舌
僕はもう声が抑えられなくなった

あの人はラナンキュラス

2015-07-05 00:47:00 | 小説
珍しく朝から大忙し、何故かな?
ああ・・・今日はホストNo1さんの誕生日か

ここは夜遅くまで営業している花屋だ。おかげさまで閑古鳥は鳴く事無く
繁華街に面していて、遅くまで営業しているのは家ぐらいだから
もちろん、夜遅くまでだから朝の営業時間は必然的に遅い
でも、今日は昨日から花束の注文が後を絶たない
嬉しくでもあり、緊張もする

注文された花束を配達するため、ホストクラブに向かう

「お世話になってます~。フラワーショップカズです」
「は~い。どうも」
お祝いの度に配達しているから、顔見知りで勝手知ったるで花を運ぶ
そんな配達をしている僕に、いつも優しく声を掛けてくれるカイトさん
No1なのに気さくで、こんな僕にも気さくに話しかけてくれて
笑顔が特に魅力的だ。みんな思う事が一緒で、メッセージカードには笑顔が素敵なと一言必ず添えてと言われている
「お誕生日なんですね」
「はい。でも、忙しくてゆっくり祝えなくて。お店では沢山祝ってもられるけど」
「じゃ、お店が終わったら来て下さい。ささやかだけど、日頃の感謝も込めて、お祝いさせて下さい」
「良いんですか?でも、アフターもあるから・・」
シュンとした耳と尻尾が見える。可愛いな
「大丈夫です。今日は特別に、お店の鍵開けときます。いらして下さい」
その言葉でカイトさんは耳と尻尾がピンと上がり、ブルルンと左右に揺れている
「ありがとう。なんだか1日頑張れそう。楽しみにして伺います」
こんなんで頑張れるなんて、可愛いな
配達を終え、お店に戻って笑いが漏れる。本当に可愛いな

それから、日付が変わるまで大忙しだった
気づけば1時が回っていた。少し一段落かな
やっぱり祝いごとのお店は繁盛してるよな。なんだか関心してしまった

遅い夜食をサッと作り食べようとした所で
「こんにちは~」
笑顔で入ってきた人物!カイトさんだ!
「今日は、お招きに預かりまして」