「藁の家」

「藁」による新たな建築の可能性や発展を通じて日本の住環境に対する意識を高めていきます!

日当の家 屋根工事

2011年09月01日 22時06分54秒 | 「日当の家」プロジェクト

日当の家では「日本瓦」と決めていた。
瓦といえば愛知県高浜市(ストローベイルプロジェクトの作業場がある場所)の主要産業。
ほかにも気候風土に合わせて様々な特徴を持った瓦が日本には多く存在しています。
僕が今まで気になっていた屋根瓦があります。それは「塩焼瓦」。
なんとも言えない趣のある赤色で、焼きムラのあるザラザラした表情の瓦です。
この「塩焼瓦」は吸水率が低いため寒冷地向けの瓦として生産されていましたが現在では生産がされていないようです。
「きっと在庫品があるはずだ!」と思い、高浜市の瓦生産メーカーをリストアップし順番に交渉しましたが、ほぼ全部の会社が「在庫なし」。
1件だけ在庫があるところもありましたが「補修用で持ておきたい」との事。
中国へ輸出する赤色の「塩焼風瓦」も見つけましたが、本物と比べるとどうも違う。
色は違うが「窯変瓦」というのがあり、味わい深い表情の瓦でしたが、最終的にはNG.
そんなときに日本の三大瓦産地のひとつである島根県の「石州瓦」の情報を集める。
石州瓦でも「亀谷窯業」でしか入手できない「サビ瓦」に目が止まった。
瓦の色・風合い・焼ムラ・性能はもちろんこの会社の歴史や瓦への想いをHPで知る。
どうしても窯元へ行き、自分の感覚で確かめたいと思い、5月29日に島根へ向かった。
休日にもかかわらず親切に案内していただけた。
土の配合からの生産工程・本来待釉薬の説明・焼成温度へのこだわり、瓦への愛情、家作りへの思い、携わる職人さんを大切にしていることなどなど「瓦」という製品のバックグラウンドを十分に感じることが出来た。予定していたコストはオーバーするが、この瓦に決定させていただきました。窯で焼けたままの色ムラを選別しない状態(色指定なし)で発注。
一方、瓦を葺く職人さんは地元の「三州瓦」という前提での葺き手間(コスト)だったのでサンプルを見てもらい、再見積もりをしてもらう。そして再びコストアップ・・・
8月11日。楽しみにしていた瓦が現場に届く。
早速瓦の割付を行う。瓦を葺いていただくのは愛知県岩倉市の「野田屋根工事店」さん。
「石州瓦」を見るのも初めてということでしが、
お父さんも瓦葺き職人さんなので、親子で息の合ったリズムで仕事をこなしていく。
「瓦の色は選別したほうがいいのか?」と聞かれたので
手に取ったままの順番に葺いてもらうことにした。
どんな模様になるのか・・・葺き上がりが楽しみです。
雨で瓦の仕事が進まない日が続きました。
8月27日、28日の土日。久しぶりの晴天ということで職人さんは日曜日にもかかわらず仕事を進めてくれる。
8月29日(月)ついにすべての瓦が屋根に並びました。
黒みかかった焼きムラのある瓦で浮かび上がる屋根の模様に愛着を感じた。
それは犬や猫・牛のような模様と同じで、「日当の家」の模様が出来上がりました。
細かな注文にも親切に対応していただいた亀谷さん
残暑が厳しい中、慣れない瓦に苦労しながら葺いてくれた野田さんに感謝。
こうして多くの職人さんのおかげで「日当の家」の屋根は完成しました。

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