明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

ゴルフの愉しみ(6)見栄からの脱却

2020-02-02 19:58:43 | スポーツ・ゴルフ
昨日は友人のSY氏と久々にゴルフ練習に行った。新しく手に入れたタイトリストのAP1がどのくらい飛ぶのかちゃんとした練習場で試してみるのと、彼の持っているピンのユーティリティを試打することにしようと言うのである。場所は藤ヶ谷ゴルフガーデンで、設備が整った綺麗な練習場だ。天気が良くて晴れた暖かい土曜日ということだから、受付は打席待ちのゴルファーでごった返していた。いつもは双伸ゴルフレンジで細々と練習している私には、久々にゴルファー気分を味わった。

ようやく30分ぐらいして名前がコールされ、二階打席に入ったが「勇んで行った割にはズタボロ」で、期待のAP1が「全然当たらない」。スイングには自信持って臨んだのだが、見事に外れてボロが出てしまった。SY氏の前でカッコいいところを見せようとしたのが仇となったようで、前々から気がついていたのだが「私の悪いくせ(見栄」)が出たのだ。まあ仕方ない、下手なのだから実力通りだ。そこで気分を変えてSY氏のアイアンを借り、何発か打ってみる。彼のはミズノのカーボンシャフト・アイアンだったが「すごく軽い」ので驚いた。私の超軽いAP1より「更に軽い」のである。「あれー?、こりゃVG3のアイアンより軽いな」と思わず声が出た。

そうなのだ、日本製のクラブには珍しく硬派なミズノにして「この軽さ」は驚きである。私が打ったのは9番アイアンだったが、その軽さで「スイングも力みもなく」スムーズに振れたようだ。やはりクラブの重量はスイングには大事である。AP1は9番で「38度403g」だが、VG3の9番は「33度で389g」、多分AP1よりミズノは軽くてVG3と同等か「更に軽くて380g前後」だと思われる。つまり私が使っていたマッスルバックのタイトリスト714は「43度435g」だから、「ロフト角で10度、重量で50g」は違うのだ。ハチャー!

そりゃあ飛ぶよね〜。

アイアンは狙った距離を如何に正確に打つか、が求められる。今まで7番で打っていた距離を新しいアイアンは9番で打てたからと言って、それで希望通りの弾道・正確な距離が打てるわけではない。要は番手ではなく正確性なのだ。これが、ゴルフの常識だと分かりきっているんだが、アマチュアはついつい「160ヤードを7番で打つなんて凄い」と称賛してしまう(これがゴルファーの真実だ!)。勿論、実際に「同じクラブで」びっくりするくらい遠くに飛ぶ人は大勢いるが、クラブを替えて飛距離が伸びたというのは「間違い」である。私の場合に限らず「自分にあった重さ」を知ることが重要というわけだ(今更教わることではないだろう!)。

気を取り直してVG3ユーティリティを少し打ってみる。余り良いあたりが出ない。そこでSY氏が「ちょっと打ってみて」とピンを出してきた。彼はこのユーティリティがどうも相性が悪くて、色々やってみたが上手く打てないと言っていた。で、持ってみると「相当重い!」。VG3より大分重い。アイアンが私より軽いミズノを使っているのに、ユーティリティはVG3より重いのでは「多分上手く打てない」と思った。それでうまく打てないのは「スイングではなく、重量のせい」だと彼に告げた。VG3の21度は「329g」だから、多分それより重い「350g」くらいだろうと思って、帰ってからネットで調べると、339gと「意外と違わない」ので2度びっくりした。

「あれ〜、こんな筈じゃなかったのになぁ〜?」

もしネットで調べたピンの情報が「私の調べ方が悪くて」間違っていたらごめんなさい。だがピンのホームページでは、総重量がイマイチよく分からないのである。まあそれはそれとして、クラブの重量も勿論大切だが試打した感じから考えると、多分バランスとかヘッド重量とかMOIとか色々関わっているということであろう。クラブを選ぶ場合はスペックだけではなく、試打を繰り返して総合的なフィーリングを判断する必要がある。前にネットの試打情報を見ていて分かったのだが、試打するときは「最初の1打」が大事らしい。我々のレベルでも「打っているうちに合わせてしまう」から、と言うのが理由であるそうな。やっぱ、クラブ選びは「恋人選び以上に難しい」よね(・・・てか、どっちも無理だろう!)。

私は100球ほど打ちまくって、最後にはAP1をそこそこ打てるようになった。コツは、バックスイングを「高い位置ではなく、それよりもずっと低く、肩より下の低い位置に上げる」ことで良い当たりが出るようになったのである。多分、ライ角が714より低くなっているか、シャフトが長いかであろう。そう思ってネットで調べてみたが、実は殆ど変わらないスペックだったので驚いた。これだからクラブ選びは難しい。やっぱりレンタルして、コースで使うのが一番かも。

結論として、実際はコースで一日使うことを考えれば、まず体力的に「最後まで楽に振れる」ことを第一にしないとダメである。特に老齢の我々は、無理して重いクラブを使う意味が「全く無い」と言える。練習場では思った通りの弾道とズシッとくる打感が「俺は上手くなった」と思えるし、それが快感にもなるのだが、コースで必要なのは「仲間の称賛」ではなく、楽に振って「正確に距離を打つ道具」である。私も積年のマッスルバック愛に「とうとう別れを告げ」て、軽いAP1をベースにした「クラブの選び直し」をすることにした。

私の今の時点でのクラブ選びの基準は「150ヤード先のグリーンに正確に止まるクラブ」である。アイアンは元々スピンが効いて止まるように出来ているが、今のぶっ飛び系アイアンで5番などの長いクラブを打つとスピンが効かず、止まらずにグリーンからこぼれてしまう。そこで高い球が打てるウッド系を選ぶ事になるが、150ヤードというのは微妙な距離である。まあ今後どうするかは別にして、今の所は「AP1」でチャレンジする事にした。もっと正確に打てるクラブがあれば「その番手が5番だろうがユーティリティだろうが、或いは7番ウッドだろうが」気にしないことにした。8番で150ヤード打てる人であれば、100ヤードではアプローチウェッジだろう。クラブが短くなった分、「スイングがゆったり楽に振れる」から、正確性という点では有利である。我々がドライバーで打つ距離をPGAプロであれば7番アイアンで打つ。しかも彼らが「いま流行りの中空アイアン」でも使った日には、9番アイアンで200ヤードを超えるなんてことは、全く「屁でもない」というから恐ろしい。100メートルを9秒そこそこで走るアスリートがいる傍ら、普通の老人はどうかと言うと「何メートル走れるか」という話だから、比較することがそもそも論外なのだ。私らは「自分の身の丈に見合ったゴルフ」をするべきなのである。

ようやく「積年の悪癖」から逃れられそうな気がしてきた。そこで、新規一転のクラブ選びである。クラブを選ぶのに一番大事なポイントは、メーカーが想定するユーザーのイメージという事になるだろう。ゼクシオが売れている理由の一つには、アマチュアのデータをしっかり集めて「それに見合ったクラブ作り」をしているからである。ゼクシオを老人のお助けクラブとバカにしてはいけない。私のゴルフ仲間の友人にクラブは全部ゼクシオで揃えている、という猛者がいる。スコアは、タイトリストを使っている私よりも数段上だ。これがゴルフの真実なのである。スイングがどうのこうの言って練習場でカッコつけていても、スコアが良くなければ「ゴルフは負け」である。その真実に、ようやく私も考え方を改める気になってきた。

それで今からアプローチやパターを猛練習して、50ヤード以内を「徹底的に練習する」ことに決めた。せめて80才になる前に90切りを達成し、 あわよくば5回に一回くらいは80台前半で回れるようになってみたいと今は思っている。そう、こういう目標を掲げられるのも「気持ちが若いって証拠」だと思って、精一杯人生を楽しみたいですな。とにかく先ずはクラブ選びです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿