試合の経過は最終日前半を終わって小野祐夢が5アンダーで首位。2位以下は3アンダーにリ・ハナと小橋絵利子、2アンダーで小瀧水音と小倉ひまわり、それに川満陽香理とアマの永嶋花音、という順番だ。ちなみに私は「小野祐夢」推しである。ところがバックナインに入るやいなや試合は一気に大混戦に陥る。
1、後半は大荒れ
小野が9番で絶好のバーディ・パットを外したあたりから雲行きが怪しくなり、一つ前の組の小橋が逆に10番でバーディを取って、4アンダーの1打差とした。そして何となんと、小野が10番で第三打グリーン脇のバンカー越えアプローチを「眼の前のバンカーに打ち込む」という初歩的ミスでヤバイ事に。おまけにライがボール半分以上沈んだ目玉で1発で出ないという不運が重なり、3.5mを2パットのダブルボギーで「小橋」に一気に逆転を許してしまった。ああ、無情!。試合はこれで分からなくなった。
2、今度はトップの小橋に試練が
次のホールはお互い5mの長いパーパットを入れて我慢比べの様相を見せる。そこへ川満が14番でバーディを取り、2位Tに並んで来た。そして今度は驚くことに、小橋が何となんと14番で右の林に打ち込みOBを打ってしまった。この辺がレギュラーと違うステップアップツアーの面白さではないだろうか。皆んなプロなのに、どこかちょっとアマチュアらしいドタバタがポロッと見え隠れするのである。これがアメリカの男子ツアーだったら、OBを打ってもミラクルなリカバリーショットでパーを取ってしまうのだが、ステップではそうは行かなくて、小橋は何とかボギーで堪えて4アンダーで首位を死守する。
3、今度は川満がバーディを取る
15番16番と川満が連続バーディを奪えばリ・ハナもバーディを取り、両方3アンダーで2位に浮上して来た。これはまたまた大逆転が見られるのか?、と思ったら小野が14番で渾身のアイアンショットをベタピンにつけ、値千金のバーディを奪い首位に並ぶ。小野はティーショットの飛距離も出るというので、この辺りは上位の4人のバーディ合戦になりそうな雰囲気である。勝負は残り4ホールで小橋と小野が並ぶという、見ている方も手に汗を握ると言う「正にマッチプレー」が展開された。
4、いよいよ終盤
16番では小野が10mのバーディパットを狙うが、これは惜しくも外れてしまう。しかし小野はパッティングが良くて、殆どオーバーに打ってこれるので不安がない。そこで我慢できずにリ・ハナがボギーで1打落とすと、川満もボギーで脱落。そして何となんとトップ・タイの小橋が、17番でアプローチをグリーンオーバーさせてしまい、カラーから返しの10mのパットも外して、とうとう3アンダーの2位の沈んだ。おおっ、私「いち推し」の小野がまたまた首位に返り咲くいたではないか。次の注目の17番は、小野がセカンドを「ピンそば80cm」につけるスーパーショットをしっかり決めて突き放す!。小野はアイアンショットにも良いものを持っているが、勝負どころでこのスーパーショットを決めるというのは、メンタルも強いし「観客を味方に付ける」華があると私は見た。
5、見事、小野祐夢が優勝!
小野が17番でベタピンからバーディを取り、2打差をつけて最終ホールに向かい、小橋は最後のチャンス18番を「パー」で終わって万事休すだった。小野は18番のティーショットを危なげなくフェアウェイ・センターに置いて、これで変なことさえしなければ「小野の優勝」は間違いないだろうと思って、私も安心してトイレに行った。結局小野がパーで優勝、リ・ハナと小橋は2位Tで、川満と「ちびっ子の廣田真優」は4位Tで終わった。
さて、何かこの余裕の勝ち方を見ると、小野はレギュラーでもシードを取りそうな予感がしてきたのである。リ・ハナは最後8m位のパーパットを捩じ込んで2位を守ったから、結構しぶとくて根性もありそうだ。彼女は今季20ー21年シーズンをアースモンダミン38T・ニトリ35Tとしっかり稼いでいる。日本女子プロとエリエールは予選落ちしたが、ヤマハレディース葛城は54位で終わっているので、ステップアップの2勝(予選落ちナシ」と合わせると、間違いなくレギュラーでも活躍できると私は思っている。一方優勝した小野はスタジオアリスで48Tと頑張ったし、ステップではカストロールに続いての2勝目(予選落ちナシ)ということで、こちらも大活躍の予感が半端ない。
優勝スピーチでは2度目ということもあり、涙もなく貫禄さえ見せていた。10番でダボを叩いたがそれほど落ち込みもせず、14番でオッケーバーディを取ると15番のボードで順位を確認するという「王者の風格」すら感じさせたのは流石である。最後に透明アクリル板にサインした後に、小野が画面に向って笑顔で手を振ったシーンでは「恥ずかしながら」私もテレビに向かって手を振ってしまったことを告白しておこう(バッカじゃねえの?、マジおかしい!)。やっぱ小野チャンは可愛いし、礼儀正しくて社会人としても好感が持てる女性であると感じた(外見だけである)。彼女はこの先レギュラーでもどんどん試合に出ると思うので、皆さんも是非応援宜しくお願い申し上げます(勝手に仕切るな!)。
以上、ステップアップツアー・フンドーキンレディース速報でした。
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