明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

柏で飲み会

2018-08-11 21:28:40 | 今日の話題
昨日久しぶりに柏で飲み会があって、沖縄料理の「琉球酒菜かでなす」という店に入った。食べログの評価は3.04、料理がどうのこうの書いてあるが、我々は酒目当てである。店の雰囲気などはネットで調べてもらうとして、酒の感想を書いておこう。参加者はいつもの如くSN氏・SY氏・H氏、それと私だ。

(1)酒屋八兵衛
SN氏チョイスの酒。最初は柔らかく感じたが後からちょっと来る。総合評価 では一番最初に呑んだので「普通」としておこう。備前雄町の山廃純米だから飲みごたえがありそうである。しかし今回は少し鮮度が落ちていたようで、ピリッとしなかった点が惜しまれる。この記事は「日本酒物語」というサイトを見て参考に書いているが、酒屋八兵衛は「備前雄町 純米吟醸 無濾過生原酒」というのも出しているので、次はこっちも試してみたい。

(2)七賢
H氏のチョイス。旨口濃醇系の良い酒である。四方八方に旨味が拡がって楽しめる逸品だ。私のように量を余り飲めず、アルコール度数がきつくない酒を好む人にはお勧めの酒である。ネットではビロードの味といっているそうだが、なるほどと感心した。今度は家飲みで4号瓶を買ってみようと思う。全体に高い値段のものが多い中で「純米 風凛美山」というのがお手頃なので試してみたい。

(3)花陽浴(はなあび)
SY氏のチョイス、埼玉の酒である。今回はスパークリングのものだったが、「斗瓶囲・無濾過・生原酒」とか「おりがらみ」とか「袋吊り」など製法にこだわる酒蔵のようである。呑んだ感じは少し発泡の影響か「軽くふわっと」した日本酒らしくない中性的な味である。埼玉の酒ということで期待は薄かったが、やっぱりその通りであった。とは言っても皆さんは、飲むかどうかご自分の判断で決められたら宜しいかと。

(4)而今
これはSY氏のチョイスで割と王道。評判は高いが飲み屋で出るのは珍しい。さすが日本酒の店と標榜するだけのことはある。で、まずは一杯と口に含んだが、旨さに「切れ」がなかった。ネットの都道府県別日本酒ランキングには載ってないので変だなと思って、日本酒評価サイト「SAKE TIME」を開くと、圧倒的に評価が高い。甘みと酸味のバランスが絶妙というのだが、今回はそれほどでもなかったのだ。やはりコンディションが大事ということだろう。ま、高いしそんなに飲む機会は無いと思うけど惜しい。

(5)飛露喜
SN氏が友人に頼まれて安請け合いしたが有名酒店でも見つからなかったという、福島の銘酒。ネットの評価では「淡麗」とあったがどちらかと言うと「甘口」で、飲んでみると口の中で転がした後に喉に流れる「ガツンと来る後味」が個性的である。全体的には飲みやすく量がすすむ酒。手に入らない幻と言われている割には余り個性を主張しない「家飲み向き」の酒である。こういう酒は長続きしそうで、一本おいてあると重宝する。SN氏は酒にはうるさい人だが、自分の好みだけをやたら主張する独善的なところがないのが素晴らしい。一言「旨い!」と言って黙っていたが、今回は正直なところ「それ以上押す程でもない」のかも。

(6)東洋美人
これは私のチョイス、獺祭と同じ山口の酒である。どちらかと言うと食中酒の系統らしい。獺祭・雁木・貴・五橋・山猿と銘柄が揃っている山口だが、獺祭が余りに有名になり過ぎて他の蔵が霞んでしまっているのは、山口県にとっては残念である。東洋美人はそれなりに旨い酒であるが特徴はというと、出しゃばらない処と「至って控えめ」な評価になってしまった。バランスもよく嫌味のない酒であるが、こういう「味の競争」の飲み比べとなってしまうと、奥に引っ込んでしまう「おとなしい女性」といえようか。こういう酒が実は一番なのだが、男は派手な女に目が行きやすくて難しい。

(7)鳳凰美田
そこでH氏が満を持して注文したのが、栃木の今いち押しの「鳳凰美田」である。これには全員が「旨い!」とシャッポを脱いだ。コンディションがいいのか完璧な味で満足である。栃木は関東でも元気な県で、仙禽・松の寿などがあり、中でも鳳凰美田はダントツのナンバーワンである。柏のマルエツに1升瓶が置いてあるが私には飲みきれず、冷蔵庫にも入らないので口を開けたらどうやって飲み切るか、ずっと悩んでいる。「雄町」や「五百万石」といったポピュラーな米以外にも「亀の尾」や「千本錦」「若水」といった地域の米を使って醸す酒は、鳳凰美田ファンを飽きさせない心配りが見られて好印象だ。結局4合瓶に移し替えることで冷蔵庫に入れられた。しばらくは酒は鳳凰美田、で行けそうである。

(8)黒龍
だいぶ酒も回って酔ってきたのでシメに一杯、福井の銘醸酒である。今ネットでみたら栃木にも黒龍という酒があって、なんか「紛らわしい」。一応太平酒造というのが出してるようだが、今回は福井の黒龍酒造の「いっちょらい」を飲んだ(と思うんだけど・・・)。酔ってるせいかインパクト無く通過。やっぱり良い酒は最初に飲まなきゃダメだよね。飲んですぐ「こりゃぁダメだぁ!」というのは流石になかったのは、一流品を揃えているということで、店の誠意が感じられた。

ついでに私の希望の「磯自慢」は、まだ口が空いてなかったので次回に見送りになった。他にもいっぱい飲みたい酒があるが「まだまだ全蔵制覇」とは行けそうもない。やはり都道府県別に一県ずつ決めて、上位3蔵ぐらいを試し飲みしながら「印象をキチッと書いておく」のが大事である。それも甘み・酸味・独特な味・香り・アルコール・トロみなど、感覚分野ごとに分けて「カード式」にして溜めていくのが良いようだ(スマホは、結局目に見えないから実感がわかない)。勿論スペックや使用酵母や米の種類も重要である。いつもそんなことを考えていながら「やらずじまい」なので困ってしまうのが、自堕落な酒飲みのだらしない処である。最後に一つ思うのだが、鳳凰美田や七賢のような華やかな酒を飲んで旨さに酔うというのは、「モデルのような良い女」に営業スマイルされている時の気分に似ている。ちょっと浮足立っているので気分がハイになっているのだ。やっぱり家に帰ったら身の丈に合った「古女房」で一杯やるのが、分を弁えた大人の酒と言うものではないだろうか。

と言うわけで、今日は「賀茂鶴の寒造り純米酒」でシンミリひとり酒である。ふと外を見れば、少し雨が降っているようだ。

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