「わしらは怪しい探検隊」をついに読んだ。しいなさんの本はあえて避けていた一つだった。むかしこれらの本がブームになってしいなさんの知名度がわっ、と広まりだした時、若かりし頃本屋で立ち読みして、その軽口を叩いたような饒舌な文章がすきになれず、ケッ!てな調子で放り出していた。が、それでも気になる作家ではありました。本来どくとるマンボウのようなユーモア・エッセイはダイスキなほうなので。
で、ついに今日今頃になってだけど、意をけっして読んでみた。ぼくも大人になったもんだ。
おもしろかった。旅行エッセイの名作だと思った。これだけでも後世に読み継がれるかもしれないような、ぼくとしては北杜夫さんの「どくとるマンボウ航海記」の系列に属するユーモア・エッセイ(エッセイなのか?)の傑作だと思った。
後のプロアマ問わずユーモアエッセイを書く人の多くがしいなさんのスタイルを踏襲、まあパクッテるのもよくわかった。
いずれにしろ、久しぶりにエッセイはおもしろいと思えたひと時だった。
エッセイ風の音楽ってどういうのをさすのかな?そんなのあるかどうかわからないが、サロン音楽みたいのがそうだろうか?
でも、エッセイにはユーモアが必須だとおもう。