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大和川流域で最も親しまれている動物は、奈良公園とその周辺にすむシカでしょう。奈良市一帯のシカは『春日さんの鹿』または『神鹿』の愛称で親しまれ、古代から神の使いとして保護されてきました。現在では国の天然記念物に指定されています。
シカの雄の年齢は角を見るとわかるのです。
それを紹介します
ニホンジカ(シカ科)
体長120~150cm(ホンシュウジカ)。ニホンジカには夏毛と冬毛があります。鹿子模様と呼ばれる夏毛の白い斑点は林の中ではカモフラージュになり、敵から身を守るのに役立ちます。冬には斑点は消えて灰褐色になります。
角と年齢
角を持つのはオスだけで、毎年春に落ちて、すぐに新しい角が生え始め、春から初夏にかけて大きく伸びます。この頃の角は、柔らかく袋角(VELVET)と呼ばれます。外皮に覆われた表面は微毛が生え、この内部では血液によってカルシウム分が運ばれ沈殿していきます。袋角内部が骨化して全体が硬くなると、血液の流通は止まって、外皮は剥げ落ち、枯角(枝角)となって完成します。
生まれた次の年(1歳)から角が生えますが、始めから枝分かれした立派な角が生えるわけではありません。1歳は枝角のない一本角、2歳は一叉ないし二叉角、3歳は二叉ないし三叉のやや大きな角、4歳以上でやっと三叉四尖(1本の角が3回枝分かれして先端が4つある)の大きな完成された角になり、8歳から10歳頃までは年毎に大きくなります。そして、10歳以上の老齢になると、逆に年毎に小さくなっていきます。
分布
ニホンジカという名前がついていますが日本に固有な種ではなく、ベトナム・台湾・中国南部からウスリー地方にかけて広く分布しています。北にいくほど体が大きくなる傾向があります。
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