猪名川の河原で見られる代表的な岩石
観察できる岩石について知っておきましょう。
①泥岩 泥が固まった岩石。粒の粗い泥岩をシルト岩、粒の細かい泥岩を粘土岩といいます。
②砂岩 砂が固まった岩石。表面が触るとざらざらしています。
③礫岩 礫(2mmより大きな粒)が固まった岩石。
④頁岩 泥岩が長い間弱い圧力を受け、一方向に割れやすくなった岩石です。超丹波帯や丹波帯の泥岩の多くが、この頁岩になっています。猪名川では黒い石でよくみられます。
⑤チャート 表面がなめらかな感じの石で、色は黒色・灰色・白色・赤色などさまざまです。たいへん硬く、ハンマーの先やくぎでこすっても傷がつきません。チャートは、放散虫などの珪酸質の殻をもつ。プランクトンの遺骸が、海底に降り積もってできた岩石です。層状チャートとして見られることもあります
⑥凝灰岩 火山灰が固まってできた岩石。
⑦溶結凝灰岩 火山灰などが、高温の火砕流として堆積し、内部が高温のために一度溶けてから冷え固まった岩石です。軽石が細長く伸びたレンズ状の火山ガラスを含んでいることが特徴です。また、他の岩石の破片を含んでいることもあります。このあたりで一番多い岩石です。
⑧流紋岩 珪素が多く鉄やマグネシウムが少ないマグマが溶岩として流れた岩石です。流れた後が層になっていることもあります。
⑨安山岩 流紋岩より珪素が少なく鉄やマグネシウムが多いマグマが溶岩として流れた岩石です。
⑩緑色岩 海底で噴出した玄武岩は、海水と反応して緑色の岩石となります。このような岩石を緑色岩といいます。暗い緑色をしていることや、表面に丸い穴があいていることが見分けるポイントです。
⑪花こう岩 全体的に白い岩石で、ゴマをふったような黒い鉱物が目立ちます。この黒い鉱物は黒雲母で、白い部分は石英と長石です。地下深くで、マグマがゆっくりと冷えて固まった岩石です。
⑫せん緑岩 花こう岩より、黒い鉱物の割合が多くなった岩石です。黒い鉱物は、黒雲母・角せん石・輝石です。花こう岩とせん緑岩との中間の岩石を、花こうせん緑岩といいます。
⑬ひん岩 斑状組織をしているが、火山岩に比べて石基部分(以下説明あり)の結晶が大きい火成岩。普通は安山岩質のものを指すが、現在では使われない岩石名。猪名川上流で岩脈として産します。
斑状組織:火山岩の典型的なものは斑晶(はんしょう)と石基(せっき)からなる内部組織を持つ。このような組織を斑状組織(はんじょうそしき)という。
斑晶:周囲より大きな鉱物結晶で、マグマが冷え固まる前に既にマグマだまり内で結晶となっていたものである。
石基:斑晶の間を埋める物質で、微細な結晶の集合ないし非晶質(ガラス質)である。液体のマグマが急激に冷えて充分に結晶化しなかった部分と考えられる。
⑭花こう斑岩 石英や正長石、斜長石、黒雲母などの大きな結晶鉱物と、その間を埋める細かい結晶からなります。あふれ出たマグマが徐々に冷え固まって、石英や長石が大きく結晶し、それらの間を細かい鉱物が埋めて花こう斑岩ができたと考えられます。
その他 ホルンフェルス(岩石がマグマなどの熱で変成をうけた岩)などが見つけることができます。
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