思い出を辿っていくと
思い出したくないことまでも
むしろ 大げさに 蘇ることがある
遠い過去は ともかく・・
昨日のことのように
過ぎてしまった あの時間
繰り返し 反芻したい
想いが宿る場面は
愛されていると
信じられた瞬間のこと
それが どんなに
歪曲した 自分よがりの
記憶でしかなくても
懐かしさをもって
まるで 古式の幻燈のように
ゆっくりと
想いおこしてしまう
ひとは 自分勝手な
生き物でしかないと
思い知らせるように
受け止めたくない想いは
反芻することすら拒み
覚えておきたいことだけ
無意識に 選別作業を・・
過ぎていく時間が
愚か者と
嘲笑うのがみえる
(再掲)