こんな上方落語がある。
病気になった父親のために息子が医者を呼びに行く。
医者を連れ家に帰る途中、医者が疲れたというので道端に腰をおろし一休みしていると、急に辺りが暗くなった。
医者「このあたりでウワバミ(大蛇)が出ると言う噂を聞いたことがある」
息子「ではここはその腹の中ですか? このままでは腹の中で溶けてしまいますがな」
医者「うろたえるでない、下剤を調合しよう」
腹の中で下剤をバラまく。ウワバミは苦しみ、やがて二人を尻の穴から外へドバ~。
臭いを気にしつつ家に着き、苦しむ父親を医者が診察すると、父親は萵苣(チシャ)を生で食べたと言う。
医者「これは食中毒じゃ。チシャに当たったようやなあ。夏のチシャは身体に悪い」
薬を調合しようと思ったところで、薬箱をうわばみの腹の中に忘れてきたことに気がついた。
返してもらうよりしょうがないと、医者は再びウワバミのところへ道を戻ると、ウワバミは下剤がこたえたと見えてぐったりしている。
医者「 おい、薬箱を取りにきた。もう一度飲みこんでくれへんか?」
うわばみ「もうあかん。夏の医者は身体に悪い」
レタスのサラダである。
明治時代の料理本には「ちしゃのぬた」とある。
「ぬた」は酢味噌であえた料理。
「ちしゃ」はレタスである。
落語の中に出てくるちしゃは焼肉を蒔いて食べるチマサンチュで、平安時代に中国から伝わったレタスである。
葉を一枚ずつちぎって収穫するので「掻きちしゃ」と言っていた。
ちなみに、丸いレタスは「玉ちしゃ」、サニーレタスは「縮緬(ちりめん)ちしゃ」と言っていた。
というわけで、ちしゃを植えた。
掻き、玉、縮緬の三種類。
発芽適温が20度前後なので夏場は発芽に苦労する。
タッパーに土を入れ、種を蒔いて冷蔵庫に二日入れて種の休眠を打破する。
三日目に外に出し、冷房が効いた部屋の窓際に置くと、四日目には芽出たくも発芽している。
根がまだ浅いうちにビニールポットに植替え、ニ、三日、日陰で根を張らせる。
夏のちしゃは芽の出が悪い。
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