のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



国際女性映画祭2

2018年09月09日 | お出かけ
昨日に続き、パート2
今日は黒沢明監督「天国と地獄」を見てきました。



1963年(昭和38年)、なんと55年も前の映画です!
モノクロだし、やめようかと迷っていたのですが、仲代達矢さんのトークショー付きだったので見ることにしました。

そうしたら、ものすごくおもしろい143分でした。
間違った子どもを誘拐され、身代金を払うことになるのが三船敏郎。

犯人を追う警察の中心となるのが仲代達矢。犯人が山崎努。

他にもすでに鬼籍に入った懐かしい俳優さんがずらり。
完全なサスペンス映画です。

テンポのよい台詞やストーリーの展開に夢中になってしまいました。
テーマは抜け出すことのできない貧困が犯行に至る人間を作り出したというものですが、世相がよく描かれていました。

考えてみれば、現代でもイスラム教徒がテロに走るのは、抜け出せない貧困社会の存在によるものだと言われてます。
意外な展開になりましたが、ラストシーンはぐさっとくるものがありました。

ヒューマン映画ともいえます。見たことがない人ぜひご覧あれ。

それにしても、昔の俳優達はほんとにいい演技をしてます。
映画の後、仲代達矢さんは黒沢監督のこと、演技の工夫、苦労したこと、楽しかったことなどをたくさん話してくださいました。



もうすぐ86歳になられます。白いひげの中で笑顔をまじえ語る姿はとてもすてきでした。
私は映画もトークショーも一番前で見聞きしていました。

昨日の橋爪功さん、今日の仲代達矢さん、含蓄のあるお話を聞けてよかったな。