2017年9月9日早朝、ウランバートルからイルクーツクに到着。ビックリすることの連続でしたが、良い経験でした。駅を出てタクシーでイルクーツク・ホテルへ向かう。市内をリカ・アンガラ河が流れていて、駅の対岸にホテルがあるのですが、案の定500ルーブルを請求される。ローカルレイトの3倍です。ありがたいことに、早朝にもかかわらずフロント係が部屋を用意してくれ、助かりました。
(ホテルからリカ・アンガラ河、駅歩面)
ゆっくりバスタブにつかり一休みしてから、市内の携帯電話ショップへ、2週間有効、3ギガのSIMカードを600ルーブルで購入。早速、持参のiPadに挿入、Googleで情報を取れるようになりました。これで話も通じるし、地図も見れます。早速、街中を観て歩きしていると大きなマーケットに到達。土曜なので賑やかです。露店の果物屋さんで野生のブルーベリー、アズベリーを買いました。これは列車内で毎日食べても余るぐらの量で300ルーブル、おばさんと手まねで値段交渉です。市場内には何でもあるのですが、やはり肉、そしてバイカル湖で取れた魚、面白いのはトラウトの干物、くしで開きにしてます。
市場の建物
市場から少し離れたところにモダンなショピングモールありました。
イルクーツク・シナゴーク
ロシア正教教会(2枚ともgooglから借用)
ショピングモールのテラスから市内遠景
明くる10日、ネットを通じて予約しておいたガイドとホテルで待ち合わせて、バイカル湖観光へ出かける。上下4車線のハイウエイを30分も走ると道幅が狭くなり森林の中へ。約一時間で視界が開け、最初の眺望ポイント「シャーマンズロック」に着く。ここイルクーツクもモンゴル同様ブリヤート系の人口が多く、シャーマニズム信仰名所が随所にある。それにチベット仏教の影響もあり、色とりどりの布を高いところに巻く習慣がある。
さらに湖畔の村「リストヴィアンカ」の高台(スキー場)から湖を眺める。絶景だ。湖畔まで下りて砂浜を歩き先端まで行き、湖に入る。なるほど湖水の透明度、世界一だけあり澄み切っている。面白いことに磯の香りがする。淡水の海藻が匂いの元と察するが、海のものより匂いが強くない。淡い匂いだ。
ところでこの二人、ブリヤート系の人がガイドでもう一人がドライバー。それらしく見えないのは、二人ともアルバイト、正式なそれではない。ネットで手配するとこんなことも起こる。
さて、この湖、ここから北東に約600キロある、細長い湖だ。ここはその南西の端、だからバイカル湖を”少し触った”感じだ。
2時間滞在し、街に戻る。市場で降りて、明日からの鉄道の長旅の食料、飲み物を買い込みホテルに戻る。
イルクーツク駅の時刻表
11日、シベリア鉄道、「ロシア号」10分遅れで到着。ここまで約3日走ってきて、この遅れは上出来でしょう。私の車両は7号車18番、一等クラス、中央にテーブルがあり、両サイドにベッド兼用のソファーがある。背もたれを倒すと約80センチ幅のベッドになる。
同室者はロシア人のビジネスマン。googl翻訳で会話を試みる。開高健氏の「オーパ、オーパ」モンゴル編を読んでたので、この辺でも”イトウ”は釣れる、かと聞いたら、この方大のアウトドアー派、自分がモンゴルで撮影したイトウの釣り旅行の動画をスマートフォンで見せてくれた。これは良い人に巡り合ったと喜んでいたが、残念、次の駅で降りてしまった。それ以後、モスクワまで一人でキャビンを占有することが出来た。さてこの列車には食堂車だあるが、メニューも限られていて、しかも価格が町のレストラン並みなので、使えない。持ち込んだ果物とパン類、インスタント麺、スープで74時間過ごした。車両は片方にトイレと洗面所、片方にこの車両の車掌の部屋と湯沸かし器があり、お湯は何時でも使える。これは助かる。持参したジャーにお湯を入れ、ティーバッグで日本茶、紅茶を入れ飲める。
乗り込んで早々、車掌が挨拶に来たので、チップとお茶を差し入れ。彼とはこれから74時間付き合わなければならないので、ご挨拶。あとでわかったのだけど奥さんもこの列車に乗務している。そして私が日本人とわかると、うちの亭主は「地球の歩きかた」の本で紹介された、とその本をワザワザ見せに来た。そう言えば何処かで見た顔だ。
食堂車、茶髪のおばさんがこの車両のマネージャー兼給仕。
「ロシア号」音もなく、早くもなく、遅くもなく朝から晩まで走り続ける。フト思いだしたように駅に止まる。降りて歩くのが楽しみで、必要もない物を売店で買ってしまう。
そしてまた走り続ける。車窓には少し黄色がかってきた雑木の森林、時おり小川、川、河、沼、湖、村、町、街、を通りすぎる。
街を離れると電波が届かずiPadが使えない。本を読んでもすぐ飽きる。困った、まったく単調、退屈な時間が過ぎる。先駆者のブログに「世界一退屈な列車の旅」と書かれていたが、まったく同感。何とか初めて訪れるモスクワについて想像たくましくイメージを膨らませ、心を弾ませるのが精いっぱいだ。
時間は止まらず、そうこうしているうちに74時間が過ぎ、9月14日,14:25モスクワ・レニングラード駅に到着。少しハイになっているのか、すこぶる元気です。
駅前からイエローキャブでホテルへ。ここでまたひと悶着、2000ルーブルと吹っ掛けてきたので、烈火のごとく怒り,500ルーブルを投げ捨てて、さっさとホテルに入る。旧ソ連圏の諸国は何処も同じで、メーターで営業している国が少ない。交渉で決めるが旅行者とみると例外なく吹っ掛けてくる。これは東欧でも中央アジアでも同じです。煩わしことです。
今日から、ここCosmos Hotelに泊まります。旧ソ連時代にたたえられた大ホテルです。
モスクワの滞在、どうなりますか。
乞うご期待‼
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