仕事と生活の授業(続き)

前に作ったホームページは、あまり読まれないようなのでブログで再挑戦です。

44.日本神話の大八洲の誕生と実際の歴史(1)

2024年05月05日 | 日本神話を読み解く
日本神話には、日本列島が誕生した話があります。

それを縄文時代に実際にあった日本列島の誕生の歴史と比べると、いろいろ解ることがあります。

日本神話で日本列島を生んだのは、イザナギのミコトとイザナミのミコトです。

島の誕生というと、海の中から火山のように島がにょきにょき生えてくるイメージがわきます。

ところが実際の日本列島の誕生の歴史はそうではありません。

縄文時代が始まる前、氷河期最盛期だった2万年前の地球は大量の水が陸地の上で氷河となっていました。

そのため海水が減少し、当時の海面は今よりも120mから130mも低かったことになります。

当時は瀬戸内海が全て陸地になっていました。瀬戸内海では漁の網にナウマンゾウうの化石が引っかかることがあります。

瀬戸内海は、ナウマンゾウが歩き回る草原だったことが分かっています。


瀬戸内海が陸地だと、本州、四国、九州はくっついて一つの島になります。

『鵜野日出男の今週の本音2009・2010』というHPにとても良い地図が出ていたのでお借りました。




北海道と沖縄は、大八洲に含まれていないので、大八洲の誕生は、大きな一つの島が、海面の上昇によりいくつかの島に分かれていったことが実際の歴史上の出来事です。

瀬戸内海が水没する様子は、
ネットで見つけた次の論文で詳しく書かれています。
阿波学会紀要第61号 2017.3
『地形・地質から見た鳴門海峡の成立』
西山賢一他


実際の歴史を基に日本書紀を読んでいくと、大八州がどの島を指すのかが分かります。

古来、日本列島を大八洲(おおやしま)と呼びますが、

どの島を指して8つの島かという問題は諸説あります。

私にはこう読めますという話です。

続きは次回以降に...、

一応、日本書紀本文における大八州をあげておきます。

1.大日本(おおやまと)豊(とよ)秋津(あきづ)洲:本州
2.伊予二名(いよのふたな)の洲:四国
3.筑紫(つくし)の洲:九州
4.億岐(おき)の島:隠岐の島
5.佐度の洲:佐渡ヶ島
6:越(こし)の島:(これがどこを指すのか定説がありません。)
7.吉備の子洲:岡山県児島半島(島だったのですが、干拓等により半島になりました。)
8.大洲:(定説なし。)


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