山響の今年最初のコンサートが終わった翌日の今日は、山形Qのリハーサル。
ゲストのオーボエ、土屋さんを加えての初合わせです。昨日の「新世界」でも、例のコールアングレのソロを見事に演奏した疲れもそのままに参加してもらいました。
ということで、今日の合わせは、ブリテン「幻想四重奏曲」を中心に。
この曲はブリテン19歳の作品で、意欲的なところが前面に出ていることもあって、なかなか難しい。原始的とも民俗的とも言えるような、得体の知れない行進曲から始まって、近代作品ならではの不協和音の中から、ロマンティックな郷愁を匂わせて、また原始的な行進曲に戻って去ってゆく。
この曲は山形Qでは、ずいぶん前に演奏したことがあります。その頃は、この曲の混沌とした部分に足を取られて、よくわからないままに終わった印象。
不思議なのは、その時にわからなかったことがわかるようになった分、楽になるかと思いきやその逆で、昔よりも難しさも感じるということ。
…名曲は奥が深いと言うことでもありますが、これだけ長くやっていると感じるのは、人の感覚の不思議です。
若い頃よりも容易く感じられる部分もありながら、昔はただ普通に弾いていただけのところを考えすぎるせいか、変に構えて不自然になってしまったりする。
また一方で、「普通に」という感覚が、共有しづらくなるのです。「お前の普通は俺の普通とは違う」みたいなプライドが発動されたり。…一緒に過ごしていると思っても、違う人生を生きている。それは夫婦にも言えることですが。
今回は土屋さんの豊かで安定した音楽と音色に寄り添って、良い音楽を創れたらと思います。
チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
ただいま19箇所及び山形市内公民館
ただいま19箇所及び山形市内公民館
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