山崎裕二 活動誌 ブログ版

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PFAS(ピーファス)とは

2024-07-11 11:45:00 | 調査研究分析その他

 PFAS(ピーファス)とは、人工的に作られた有機フッ素化合物の総称で、1万種類以上が存在するとされます。水や油をはじく特性などから、かつては泡消化剤や精密機器の製造、フライパンのコーティング、はっ水スプレーなど幅広い用途に使われていました。

 長く環境に残留することから、永遠の化学物質とも呼ばれ、欧米の研究では、PFASの一部の物質が発がん性や子どもへの成長の影響など有害性が指摘されています。日本ではPFASのうち3種類の物質について、輸入や製造などが禁止されています。

 日本ではPFASのうち、「PFOA」と「PFOS」という2種類の物質について、「暫定目標値」として、1リットルあたり合計50ナノグラムを、「体重50キロの人が水を毎日2リットル飲んだとしても、この濃度以下なら健康に悪影響が生じないと考えられる水準」としています。

PFAS基準に関する世界の主な動向

 2009年1月 アメリカ 水道水の暫定健康勧告値 PFOS=200ppt

 2016年5月 アメリカ 水道水の生涯健康勧告値を設定 PFOS + PFOA=70ppt

 2020年4月 日本 水道水の暫定目標値を設定 PFOS + PFOA=50ppt

 2020年5月 日本 水環境の暫定指針値を設定 PFOS + PFOA=50ppt

 2022年5月 ヨーロッパ EU全域でPFASを含んだ泡消火剤を禁止する規制案を策定。

 2022年12月 アメリカ 素材メーカー3Mが2025年度末までに同社の全製品で PFAS使用を終了する取り組みを発表。

 2023年3月 アメリカ 基準値を厳格化。生涯健康勧告値(案)を設定 PFOS=4ppt、PFOA=4ppt


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