長岡市中央図書館で行われた、「図書館友の会:映画会」に参加してきました。今回上映された作品は、インディーズムービーの「カリフラワーにほだされて 戦火1945-2025」です。長岡市在住の映画監督・野上純嗣さんの自主制作映画です。
この映画は、撮影場所のほとんどがボクがよく知っている長岡市内だったり、出演する役者さんたち(地元で演劇活動をする人たちかな?)も超長岡弁でセリフを言い回しているなど、長岡市民のボクにとってとても親しみやすい映画でした。ボクがいつもランニングをしている信濃川の土手や長生橋や水道タンクなど、映画の撮影場面は見慣れた光景だらけでしたよ。
自主制作映画ということもあり、ふざけた演出もたくさんあったし、長岡ならではの花火の映像が出たり河井継之助の旅日記「塵壺」が絡んできたり、意味不明な流れもありながら(視聴者に不条理を感じさせるのも監督のねらいか?)、色濃く「戦争と平和」について考えさせたりなど、いろんな要素がてんこ盛りの映画でした。なかなか面白かったですよ(劇場映画とは違う意味でね)。
映画会には監督の野上さんも参加しており、開会の挨拶で「映画の撮影余話」を披露したり、上映後には質疑応答の時間なども設定されました。その中で「『カリフラワーにほだされて』という題名は、どんな意味があるんですか?」という、ボクも抱いていた疑問を質問された方がいました。映画の中では同名のオリジナル曲も、何度も出演者が口ずさんでいましたしね。
それに対する野上監督の答がすごかったです。「特に意味はありません」「なんかこのフレーズが頭に浮かんじゃたんですよね」とのことでした。いやぁ〜意表を突かれました。と同時に、監督自身が楽しんで映画作りに取り組んでいるってことがよくわかりましたよ。
野上監督が挨拶の最後に、「次の作品なんですが、新潟県出身のミュージシャンに『富所正一』という人がいるんですが、彼の作品や人生をテーマにした映画を作ろうと思っています(作ってます…だったかな?)」とおっしゃっていました。ボクは「富所正一」という名前を聞いて、ビックリしましたよ。今から半世紀も前のこと。ボクが中学・高校時代にFMラジオにかじりついて聴いていた、地元のシンガーソングライターである富所正一の名曲の数々。とても懐かしいです。彼が若くして急逝したニュースを聞いた時のショックも蘇りました。
「富所正一」については、以前にブログの記事にしていたこともありましたね。ありました、ありました。 ↙
「富所正一」の映画、とても楽しみです。完成したら、またぜひ見せてもらいたいと思いました。
富所正一に反応いただき、ありがとうございます。あの当時、FMラジオから流れる富所正一の朴訥な歌声に心を震わせた少年たちが、新潟県内にはたくさんいたのですね。彼の歌う「通信簿」や「農業高校」などの曲が今も心の中にしっかり残っていることに、大きな感動を覚えます。映画完成の情報を得たら、ぜひお知らせしたいと思います。一緒に映画を見て、盛り上がりましょう。
昭和50年の秋、NHK新潟FMの土曜午後の番組で、絶大な人気を誇ったことがありましたね。「およげ、たいやきくん」や「木綿のハンカチーフ」が全国で大ヒットしているなか、「おめまだ春らかや」が番組内のリクエスト№1だったことが懐かしいです。
そして、朴とつでシャイな性格でした。千田アナが上手に彼の個性を扱っていたこともありました。当時若者に人気のあった、週刊「プレイボーイ」誌に、「おめまだ知らねかや」という記事が載って、デビュー近しと思われていたのに、川に身を投げてしまったのは衝撃でした。
うちには、彼の死後に出された追悼盤のような彼のアルバムが残っていて、宝物です。「どじょう取りに行こうや」「通信簿」「農業高校生」など、土のにおいのするフォークでしたね。結局、レコード会社などからは、コミックソングの歌手としてデビューさせようとしたのと彼の思いが一致しなかったから、デビューできず追い詰められたのかな…と思いました。映画化するなら、ぜひ見てみたいです。
ありがとうございました。