振り子(+ 再生リスト)
来月、6月10日は時の記念日である。由来は奥深い。「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善、合理化を図ろう」と呼びかけられ「時間の大切さを尊重する意識を広めるために設けられた」とある。(日にち制定の由来は日本書紀の天智天皇の漏剋(大ががりな水時計を想像してください。)を用いて初めて時を知らしめ日とされている。)
いやいや現代人には手厳しく感じる由来ではある。
東京出張の帰りに上野国立科学博物館を訪ねた。何回いっても飽きない。
入場してすぐ左手にいつものとおり大きな鉄球がゆっくり大きく揺れている。入場者を歓迎するかのごとくいつもゆっくりゆっくり動いている展示品である。
必ず一番に出向き、動きを見てしまう。同じコーションプレートを繰り返し読み、ネットでも勉強するがこの振り子を説明しろといっても出来るものではない、調べれば調べるほどこの振り子の理屈を理解するのは難しい。
ガリレオは「それでも地球は回っている。」と言ったと伝えられている。ともかくこのフーコーの振り子は約160年前に地球の自転を物理的に立証したものとされている。
理屈はわかるが物理学的な説明を理解するには相当の根気が必要となる。「コリオリの力」が出てくるといつもそこでストップしてしまう。
それでも、いつもこの振り子は揺れている。そして出る時の振り子の軌跡は入った時の軌跡とは相当ずれている。 地球は自転しているのだから。