日本で産出される陶石(磁器原料)の8割を占める天草陶石を原料に、
天草に江戸時代中期享保2(1717)年から伝わる泥人形に由来したものを作りたいと思い制作したもの。
型どり、中を空洞化する、絵付けして低温で焼くことなど、制作工程もそのまま参考にして、
唯一、原料だけを陶石に変えて2011年11月の天草大陶磁器展で、蘇らせた。
「天草は、貧しかったので、桃の節句に人形を用意できなかったことから、
人形を泥で制作した。最後、割ったり、水に流したりすることによって厄を払った。」(文化交流館職員談)
代表的な「やまんば」は、子どもに乳を飲ませる構図で、隠れキリシタンがマリア像代わりに礼拝していたともいわれている。
http://amakusa-honmachi.cliff.jp/honmachi2/doroningyou/index.htm
今回、陶器で、「みぞか招き人形」として現代に蘇らせた由縁は、
天草にある素晴らしい資材で、ピカピカとした福(みぞか)を招くような宝石を作りたかったから。
(撮影 増田賢一)