八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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御渡りのある祭り

2009年10月18日 | お祭り
先日ご奉仕させていただいた
あるお宮さんの秋祭りは
僕が受け持つなかでも
珍しく御渡りのある祭りでした。

まずは当屋さんの家で
御幣づくりをした後
御出座(おいでまし)のお祭りがおこなわれます。
当屋さんもこの日
白衣白袴に浄衣、そして
ムラで受け継がれてきた装飾をまとって祭りに参加。
氏子代表の拝礼を行います。

その後、御幣とともに御渡りです。
この土地の祭りには特に禁忌はないようで
和気あいあい、にぎやかな御渡りです。
氏子の皆さん方が
この神社を本当に大事にして
年に一度の行事を行うことや
当屋の役にあたったことでさえも
実にめでたいことと感じておられることは
ご奉仕させていただいている
僕にとっても嬉しく、有り難いことです。

さて、お祭りは秋祭りで
半ばに奉幣行事を含んで、およそ30分。
ここでは厳粛に式典が営まれます。

このお宮さんは
ぱっと見た目には昔話に出てきそうな程
典型的な田舎のお宮さんなのですが
実は訳ありげな御由緒があって
なかなか興味が尽きません。

時々お祭りの後、
拝殿でおこなわれる直会の席で
少しずつ神社の御由緒を聞かせていただいていて
その都度「へえー」と驚いたり
感心させられたりしています。

そんなときの
語り手の氏子さんたちの表情は
いつも、どこか誇らしげです。

神社というものの
ほんとうの価値は
「氏子さんたちにいかに愛されているか」
ということによって量られる、
のかもしれませんね。

ならではのジレンマ

2009年10月14日 | お祭り
僕がご奉仕させていただいている神社は
そう多くはないのですが
そんな限られた範囲でも
いたるところで
その地域に伝わる風習や言い伝えを
聞く機会に出会えます。

それはとても興味深く、
おもしろく、為になって
神主冥利に尽きる瞬間です。

ただ、そういう機会を
自ら進んでカメラにおさめたり
取材したりすることは
なかなかしづらいものがあります。

そりゃそうです。
だって自分が祭の場で仕切る側に立つわけですからねー。
いわば
神主ならではのジレンマといったところでしょうか。

先日、おこなわれた
あるお宮のお祭りも神饌のひとつに
お皿に「おこわ」が、こんもり盛られ
先っちょに栗が一個ちょこんと乗ったのが
何皿かありました。

そういうのを見たら、
「わあ、これ、どうなるんだろう」
と、ついワクワクしてしまうのですが
最終的には
直会の席で参拝したムラの人たちに
小分けにして振舞われたのでした。

これも残念ながら撮影できませんでした。

いつかタイミングを計って
ムラのひとにさらっと取材できたらなあ、と思っています。



…という観点からしても
僕のお気に入りのブログ
「マネジャーの休日余暇(ブログ版)」
http://blog.goo.ne.jp/mnjr05gob
の管理人ことマネジャーさんは本当にすごい人です。
皆さん、機会がありましたら
上記ブログを見てみてください。