八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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毎月朔日の奉務について<訂正>

2020年04月28日 | ブログ
「毎月朔日は社務所で神職が奉務する」と先月の今頃に決意し広報もしましたが、訂正いたします。
昨今の情勢を鑑み、当面の間は社務所での奉務を自粛いたします。
また御神札・御守・御朱印の授与所での授与も当面の間、原則的に行ないません。
ただ、当社は閉門という概念がない(門がない)ので、お参りを妨げることはありませんが、なるべく不要不急のお出掛けはお控えいただくことが望ましいと思います。
それでも、どうしてもという方も中にはいらっしゃることでしょう。
もし、お参りの方で、御神札・御守の授与を希望の方がいらっしゃいましたら、拝殿のところに「ご用件お伺い書」を設置しておりますので、ご記入の上、賽銭箱にお納めください。少々お時間がかかるかもしれませんが郵送などで対応させていただきます。
また、御朱印は「書き置き」を拝殿のところに設置しておきますので予めご了承くださいませ。

なお、5月1日の月次祭並びに月次祭御祈祷は当日早朝に斎行します。








鳥居前の看板と八咫烏像の台座を設えて頂きました。

2020年04月18日 | ブログ


当社では、このほど氏子総代の発案と宇陀市の協力により、一の鳥居前に観光看板が設置されました。
小ぢんまりと控えめな看板ではありますが、創建以来あまり主張されて来なかった当社の誉れを端的にあらわしています。



また、境内に設置されていた八咫烏像もこれまで置かれていた旧祓所の横に立派な台座を設えていただきました。



台座横には、この八咫烏像が置かれるようになった経緯を記したプレートを配し、御寄進くださった皆様の想いを顕彰させていただいております。



なかなかお出掛けのままならない昨今ではありますが、いずれ平穏な日常を取り戻した暁には、ぜひご覧いただければ幸いです。








心身の安寧に、祓清めに「大祓詞」を。

2020年04月17日 | ブログ
この度の武漢肺炎ウイルスの蔓延において罹患された方々には謹んでお見舞い申し上げますとともに一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。
また現在、無事にお過ごしの皆様におかれましては、益々ご自愛ください。

さて、去る4月16日、全国的に緊急事態宣言が出ました。
この難局に際し、私たちに出来る有効な手段は「清潔を保つこと」「不要不急の外出をしないこと」とされています。
つまりは「お籠りする」こと。
そうとわかっていても、さまざまな事情を抱え「出掛けないこと」はなかなか難しいことです。
また、目に見えぬ脅威にさらされる暮らしには、計り知れない不安が付きまといます。

しかし、僕たちは知っています。
疫病を遠ざけ、これを撲滅するのは医療であり、科学であると。
どれだけ時間がかかっても必ず打ち勝つ、あるいは共生の道を見出すことができると。
ただ、もうひとつ付け加えるとするならば、日本の伝統において日々の不安を救ってきたのは神仏の御陰を信じる心の強さであったことも忘れてはならないと思います。

全くもって私見ではありますが、僕は神道を学ぶことで少しだけ強くなれたと感じています。
大袈裟にいうとするならば、救われたとさえ感じています。

神道における祝詞は神様への祈りの言葉で、祭りにおいては斎主たる宮司がこれを司ります。
僕は神職として祝詞を扱わせていただく機会を得て、神様に捧げる言の葉の調べの美しさにいつも励まされる思いを抱いて来ました。
そのため、祝詞というものが一般の皆様からすれば縁遠いものと感じられているとすれば、それはとても勿体ないと思っています。

でも皆さん、ご安心ください。
神道には「大祓詞(おおはらえことば)」があります。
大祓詞は神主じゃなくても奏上することのできる祝詞です。
長い歴史の中でブラッシュアップが重ねられ、現代に伝えられてきた最高で最強の「お祓い」の祝詞。
それが大祓詞です。

全くもって私見ですが、今今の世の中ほど、この大祓詞が求められている時局はないと思い、当社では大祓詞を掲載した「神拝詞」を拝殿にて頒布しています。



事情によりお参りいただけない方でご希望の方には郵送にて対応させていただきます。
先ずはお問合せください。

info@yatagarasujinja.net

大祓詞によって皆様の心の曇りが少しでも晴れますよう祈念申し上げます。








思い余って伊那佐山頂でお祭りをしました。

2020年04月11日 | お祭り


ごくごく私的な思い込みですが「神様の御側まで詣でたい」というのが登拝の始まりなのだと考えています。
今、世間は何だかえらいことになっていて、いち神職の立場として心に浮かぶあれこれを放置するのは忍びないと思い、先日、思い余って伊那佐山でお祭りをしてきました。
目的は2つあって、先ずひとつ目は「武漢肺炎ウイルス感染症流行鎮静祈願祭」を執り行う事。
そしてふたつ目は、伊那佐山の山頂に鎮座する都賀那岐神社の春祭り「岳会式」が、今年から氏子さんたちの協議によって少し形式を変えて執り行われる事の由を神様に奉告する事でした。

さて、この日は午前中、ムラの水路掃除の出合いがあり、その後、福西区の白山神社の御田祭がありましたので、午後から伊那佐山の登拝を計画していました。

あらかじめ最低限の神饌と器類、案2台、装束、祓串、榊を前日に購入した背負子に積んでみるとなかなかの重量。
登拝は先代宮司がそうしていたように下駄で行うことを粋に感じていた僕もさすがに怯みました。
しかし大峯山の蓮華入峯の時に手に入れた金剛杖があることを思い出して何とか折れかけた心を奮わせました。



当日は桜も満開でした。天気も最高。
しかし荷物は思っていた以上に重く、予想していたよりも時間がかかりました。
伊那佐山は、それほど険しい山ではありませんが、時々きついところもあり、しかしその都度、山道脇の丁石や山の自然の営みが励ましてくれます。
坂がきつくなる七丁の石碑には何代か前のご先祖様の名前が刻まれていて励まされました。
巡る季節に花は咲くときを知り、また次に咲く時を待つ。
いいですね。



とまあ、そんなこんなで山頂に到着です。



意外と時間が押しましたので直ぐに舗設します。
とはいえ大袈裟な会場舗設など望むべくもありません。
小さな案(台)ふたつを神饌用と玉串用に使用し、神饌は米・酒・塩・水のみ。全くもって最低限の神饌です。
式次第は、修祓・一拝・献饌・大祓詞奏上・祈願祭祝詞奏上・奉告祭祝詞奏上・玉串奉奠・撤饌・一拝、です。
斎了後は直ぐに片付け、それが終わり次第、一応「証拠写真」を撮って下山しました。



計画当初は往復2時間を想定していましたが、蓋をあけてみたら往復3時間もかかってしまいました。

でもまあ、何はともあれ、天気が良くてよかった。
思いがけなく花見もできたことですしね。



今回の登拝にかかった実際の時間を以下に記します。
もし、ご奇特にも同じコースでの登拝をしてみたい方がいらっしゃいましたら、ご参考までに。

13:43 八咫烏神社 出発
13:53 「さくら広場」WCあり
14:00 稚児石
14:16 山路三差路
14:18 伊那佐山登山口
14:27 一の鳥居
14:32 七丁石
14:34 嶽明神・自明檜牧道標分岐
14:51 天狗岩道標分岐
14:58 山頂到着 舗設次第斎行
15:53 祭典斎了 片付け次第下山
16:37 「さくら広場」WCあり
16:50 八咫烏神社 到着