八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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神主であることを諦めたくはない。

2020年07月27日 | ブログ

コロナ禍もさることながら、このところ続いている雨による災害が気になっています。
大雨がやって来るという天気予報を聞くたびに、翌朝の日供で「大難を小難に、小難を無難に」を祈念し「辞別て」の祝詞を即興で奏上しています。
荒ぶる罔象の禍を鎮め給い、災い被る人等の身に心に纏いたる禍物をも祓え清め給え、と祈念申し上げています。
ところで、我ながら即興の祝詞は不細工なこと余りあります。
言い間違いもあるし辿々しい。
考えようによっては、知らず知らずに神様に失礼をはたらいているのかもしれません。
しかし、それでも神主にできることは先ず第一に神様に奉仕することと祈ることのはずですから、奏上することは躊躇わないようにしています。
田舎の木っ端神主ではありますが、下手くそでであることや不細工であることを理由に神主であることを諦めたくはありません。

せめてそれくらいの矜持は持ち続けたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 


水の神・都賀那岐神社を遥拝しました。

2020年07月10日 | ブログ

梅雨に入ってから強い雨が続いています。
特に九州や四国などは甚大な被害についてのニュースが連日伝えられ、事の深刻さに心が締め付けられます。
この度の豪雨災害において亡くなられた方には謹んで哀悼の意を表し、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。 
また被災地の一日も早い復旧を願い現場で活動を続けられている方々に感謝と作業の安全をお祈り申し上げます。

神社として出来ること、為すべきことの第一は、やはり祈ることだと思い、毎朝の日供にて祝詞を上げさせていただいています。
当社の東にある伊那佐山の山頂に鎮座する都賀那岐神社は御祭神が高龗(タカオカミ)神と頬那芸(ツラナギ)神。​どちらも水に関係する神様です。
高龗神は降雨や止雨を祈願する神様として祀られており、昭和の初めころまで干ばつの時には麓の村から松明をもって登拝し、祈雨の行事を行っていました。
頬那芸神は『日本書紀』斉明天皇の御代における百済と新羅の戦役に使われた「棓(つかなぎ=棍棒)」とする説や「倭漢直(東漢氏)祖である阿知使主(アチノオミ)の子の都加使主(ツカノオミ)」説など諸説ありますが、僕は古事記由来説を推しています。

日供の後、当方の伊那佐山に鎮座する都賀那岐神社を遥拝しました。
今朝の伊那佐山は厚い雨雲が掛かり、山頂を望むことが出来ませんでしたが、神様はいつも「見テ御座ル」です。
「見テ御座ル」の御蔭を感じ、祈ることで大難を小難に、小難を無難に。
(もちろん気象情報や実際の雲行きをこまめにチェックして事に備えることも重要です)
被災を免れている地に住む僕たちは無闇に心を傷めたり沈ませたりすることなく、むしろドラゴンボールの如く被災地に元気玉を送れるように「ポジティブな日常」をフル稼働していきたいものです。
元気出していきましょう!!

 


※ 伊耶那岐・伊耶那美二神の神生みによって生まれた水戸(みなと)の神である速秋津日子神と速秋津比売神が河と海に八神(沫那芸神・沫那美神・頬那芸神・頬那美神・天之水分神・国之水分神・天之久比奢母智神・国之久比奢母智神)を誕生させました。頬那芸神はその八神のなかの一柱です。


7月、梅雨の中休みの月次祭でリスタート。

2020年07月01日 | ブログ

本日早朝、月次祭を斎行いたしました。武漢肺炎ウイルス鎮静祈願祭、六根清浄太祓もあわせて奏上し皆様の心身のご健康を祈念申し上げました。

さて、夏越の大祓も終わり、心あらたにする今日は梅雨の中休みのような天気で、まさにリスタートに相応しい日和でした。

当社といえば本年4月から朔日は「社務所に神職が詰める日」と宣言する束の間、コロナ禍によって5月、6月と社務所を閉めなければならない事態となっていました。7月となり、漸くのリトライです。

田舎の神社ですから、平日ですから、朔日とはいえ、お参りは、わずかです。

しかし、まだまだ駆け出したばかりの取り組みですから、先ずは出来ることからやって参ります。

今日は夏越の大祓に際して人形(ヒトガタ)を預かった崇敬者様に夏越護符と清祓の御塩、神拝詞の発送の準備を行いました。

まだ梅雨は続きますが、水分と塩分を適度にとって来たるべき暑い夏に備えるべく、ますます元気出していきましょう!