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労働審判に対して異議を申し立てた場合に自動的に訴訟に移行することが重要なのはどうしてですか。

2015-07-16 | 日記

調停がまとまらない場合には労働審判が行われ,労働審判に対して異議を申し立てた場合には,自動的に訴訟に移行することが重要なのはどうしてですか。


 この点も,労働審判 を民事調停と比較して考えると分かりやすいでしょう。
 民事調停で調停不成立の場合には何らの判断もなされないまま調停手続が終了してしまいます。民事調停が不成立になった場合,自動的には訴訟に移行しませんので,訴訟で争う場合には別途訴訟提起が必要となります。何らの判断もなされていない状態で別途訴訟を提起する負担は重いこともあり,そのまま紛争が立ち消えになることも珍しくありません。
 他方,労働審判手続で調停がまとまらなければ,たいていは調停案とほぼ同内容の労働審判が出され,労働審判に対して当事者いずれかが異議を申し立てれば自動的に訴訟に移行することになりますので,必ず訴訟対応が必要となります。さらに何か月も訴訟を続ける価値がある事案でなければ,調停案や労働審判の内容に多少不満があっても,労働審判手続内で話をまとめてしまった方が合理的なケースが多いところです。



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