紅麹問題について、機能性表示食品制度を医薬品と同じ製造管理ルールにすべきとのコメントがいまだにあるようですが、以前にも投稿したように、医薬品でも製造過程で異物混入の事案があるし、食品衛生法があっても一般の生鮮食品で食中毒も起こっています。ルールがあれば今回の様な問題を防ぐことができるというものではないと思うのです。
機能性表示食品はサプリタイプが大半ですが、みかんやもやし、トマトや鶏むね肉などの生鮮食品もたくさんあります。これらにも医薬品なみの製造管理規制を掛けるというのでしょうか。一般の小林製薬を擁護するつもりはサラサラありませんが、規制を医薬品のように厳しくしたところで、事業者にモラルがない限り、今回の事案は繰り返されると思います。低いモラルは、罰則がなければ問題ないや、という経営者の甘い考えがあるからではないしょうか。努力義務という曖昧な区分をなくして罰則を厳しくする、という改正なら理解できます。
また、医薬品では過去に、サリドマイド、スモン、クロイツフェルト・ヤコブ病(狂牛病)、HIVといった薬害があり、そのたびに副作用情報収集制度、副作用救済制度などを充実させてきた歴史があります。これは予測(当時は薬害が予測されなかった)できない副作用が起きてしまった場合に、医薬品製造販売を承認した国が責任を持って賠償しましょうというもの。機能性表示食品は事業者の責任であるので、事業者が賠償責任を持つことを明確にするとか。もちろん、健康被害が起こる事に最善を尽くすこと、安全性を担保することが最優先です。それはモラルの問題です。
骨はカルシウムというイメージを持つ方が多いと思いますが、実はコラーゲンが20%を占めます。骨は鉄筋コンクリートの構造に似ていて、カルシウムなどのミネラルがコンクリート、コラーゲンが鉄筋に例えられます。つまり、コラーゲン(鉄筋)が骨を強くしているのです。
コラーゲンはタンパク質でできていて、ヒトのタンパク質の約30%を占めるほど多く、そのタンパク質のアミノ酸は、グリシンが約33%、プロリン(ヒドロキシプロリンを含む)が約26%、アラニンが約11%で構成されています。
グリシンは最も小さくてコラーゲン中のアミノ酸とアミノ酸を繋ぐ重要なアミノ酸です。プロリンとヒドロキシプロリンはコラーゲンの立体を安定化させる役割があります。アラニンは、立体構造と弾力性にも寄与しています。
関節軟骨の約66~76%は水で、そのほかはコラーゲン・プロテオグリカンや非コラーゲン性糖タンパクなどで構成されています1。
参考資料:コラーゲンLabo.com
Wikipedia
関節軟骨組織構造・軟骨細胞と関節のトライポロジー特性(生体医工学, 44, 537-544, 2006)
骨や関節軟骨の健康維持には、適切なコラーゲンの摂取が重要です。グリシン、プロリン、およびアラニンが豊富に含まれる食材を以下にご紹介します。
グリシン:豚の軟骨やゼラチン
プロリン、ヒドロキシプロリン:エビ、ほたて、するめ、タラ、サバなどの魚介類
アラニン:エビやカニ、煮干しやかつお節などの乾物類。
エビ、カニは関節軟骨に必要なグルコサミンも含んでいるので、お勧めです(エビ・カニアレルギーの方は注意)。
昔から医食同源という言葉があるように、古くから特定の食品摂取と健康増進には深い関係があるようです。骨には骨の食材、関節には関節の食材が良いという漢方的な考えの裏付けでもあると考えています。
注意:アミノ酸は糖と反応して(メイラード反応と言います)、身体に良くない最終糖化産物(身体の「コゲ」とも言われる)を創ります。プロリンはメイラード反応を特に受けやすいアミノ酸なので、摂りすぎには注意です。言う、適切な食事を摂りながら、これらのアミノ酸をバランスよく摂取するのが良いでしょう。
スマートウォッチを買い換えて約1ヶ月経ちます。健康管理に欠かせなくなってしまったスマートウォッチですが、一つ言わせてもらおう。元々、血圧にしても血糖値にしても「値(数値)はいい加減だから気にしない」と当てにはしていませんでしたが、血糖値の測定には疑問大です。
最初は食後血糖値の上昇が測定されているな、と思っていたのですが、毎日、実際の食事時間とずれていて、しかも毎日ほぼ同じ時間のピークを示しすので、つまり、測定しているのではなく、既に組み込まれたデータを適当に数値を変えて、いかにも測定しているかのように見せているのではないか、「いい加減にもほどがある」と使用開始3日で測定を止めました。
と思っていたら、”「血糖値も測れる」とうたうスマートウォッチなどの使用に米FDAが注意喚起”との記事がありました(2024年2月22日HealthDayNews)。「不正確な血糖値測定は、糖尿病管理の失敗を招く」というFDAの見解です。糖尿病管理として使わなければ良いじゃん、と言うわけで、運動記録と心拍数をメインで健康管理に役立てています。今日は6,800歩、4.3km、61分のウォーキングを記録しました。再就職まで運動不足にならないように気をつけます。