上村悦子の暮らしのつづり

日々の生活のあれやこれやを思いつくままに。

6月 美しい新緑

2022-06-06 10:35:02 | エッセイ

いつも通い慣れた道なのに、その通りの正式名が「けやき通り」と知ったのはつい最近のこと。
毎年、新緑の季節になると、
近所のどの通りにも、道沿いの公園にも、そばの高校や小学校にも、
緑があふれる千里に住まわせてもらい、本当に幸せだなと思う。

ちょっと大阪市内に行っての帰り、最寄駅に近づく頃から
電車の窓の外に徐々に緑が増えてきて、いつも「ただいま〜」と心でつぶやく。

若い頃は大阪市内の高層マンションの9階に住んでいた。
緑の存在など考える余裕もなく、
ベランダにあったのは実家から持ってきたオリズルランだけ。
仕事に追われる日々だった。

それが、
子どもが生まれるから、どこか郊外の方がいいかもねと、
深い考えもなく応募したのが、千里ニュータウンの団地だ。

初めて最寄りの駅に降り立った時、カルチャーショックだった。
駅のすぐ前に緑に包まれた大きな公園が広がり、
大通りに並ぶシンプルな背の高いライトが海外を思わせてくれた。

団地の部屋は狭かったけれど、周りには自然の遊び場がいっぱいあった。
娘たちも近くの土管のある公園で、あるいは、落ち葉で滑り台ができる小さな森で、
すぐ横に広がっているグランドで、走り回って大きくなった。
団地生活は7〜8年だったが、自然の緑や花には本当に感謝である。
そして、たまたま選んだ地が人生の大きな癒しの場になったことにも感謝しかない。

テレビを見ていても、
トーク番組などのバックに飾られたお花のアレンジメントがすごく気になる。
番組によっては豪華さばかりを狙ったものもあるが、
少し前から注目していたのが、日曜日の朝の番組「ぼくらの時代」で飾られている花々。
シンプルなのに不思議なくらいお洒落で大々大好きになってしまった。

それ以来、毎回お花の方が楽しみに。
濃淡が美しい緑に、淡いグリーン系やクリーム系の花がセンスフルに組み合わせられて、
魅了されてしまう。
登場する芸能人のイメージもプラスされているのだろうが、
どのアレンジも素敵で真似をしたくなる。

つい最近、最後のエンドロールまでしっかり見て、長島久美子さんの作だと知った。
どんな方なのだろう。

私自身も、また新しい本を書くことが決まり、大きな課題を抱えることになった。
一息つきたい時、コーヒーをゆっくり飲んでいる時、
長島さんは、日々の暮らしの中でもきっと自然を大切にされているんだろうなと、
勝手に想像を膨らませている。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月 青い海 | トップ | 7月 満開のひまわり »

コメントを投稿

エッセイ」カテゴリの最新記事