Disc42
● モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番
ワルシャワ国立フィルハーモニー交響楽団
スタニスラフ・ヴィスロツキ(指揮)
録音:1959年
● ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
ウィーン交響楽団
クルト・ザンデルリング(指揮)
録音:1962年
スビャトスラフ・リヒテルともなるとベートーヴェンのピアノ協奏曲辺りは何度となく録音してると思われるがBOXを一枚一枚聴き流してるだけですがついつい心が奪われるのは流れてくる最初の一音のピアノの音色で決まるようです。
うん?
このふくよかな響きは?
62年といえばリヒテル47歳!
円熟が始まった頃なのでしょうか?
リヒテルは58年にソフィアでの展覧会の絵を録音する頃から西側に演奏するようになり録音も増えてきたそんな頃のリヒテルですから幻のピアニストがベールを脱いで登場した頃ですね?
演奏は自信に溢れた演奏ですし乱れることもなくみずみずしいタッチで聴衆を引き込んでくれてます。
モーツァルトではワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団がどうでもいいような?演奏で始まりますがスビャトスラフ・リヒテルのピアノが始まると耳はピアノに奪われオーケストライマイチだと言うことが気にならなくなります。
まるでオーケストラとピアノが別に録音したかと思われるほどピアノは安定した良い演奏を聞かせてくれます。
ボロボロのピアノであろうが文句も言わず練習して自分のものにしてしまうと言うリヒテルであるならと言うことでしょうか?
このベートーヴェンとモーツァルトは素晴らしい演奏です
ずっと聴いていても飽きません
お勧めいたします。
柿島 秀吉