前のブログにも少し触れましたが、いかに私たちが、もちろん私自身も市場主義的な考えに変わってしまっているか、慣れてしまっているか、を感じてしまいました。それも一つの時代の流れであり、そうした世界に私たちが満足していればそれはそれでよいということになるのでしょう。
しかし、この本では、道徳心があまりにも破壊される方向に向かっているといった警鐘でもあります。すべてを物体とすることによって、お金に換算されつつある世界に私たちの将来はあるのでしょうか。お金は確かに大切ではありますが、それが目的化することによって、私たちの道徳心、絆、優しさをなくしてしまう世界にとても未来があるとは思いません。
話は変わりますが、NHKの福島さくらプロジェクトの子どもたちのメッセージを読んで涙が止まりませんでした。彼らの夢や希望をかなえる世界を考えたとき、それは物質面ではなく、人として当たり前の道徳心を持つこと、そしてそうしたことを素直に思う社会をつくらなければならないという事かと思います。
自分自身も反省ばかりです。競争は成長を促すが対立を生み、お金はゆとりを与えるが卑しさも生む、決してお金を否定するものではないが、失ってはならないものをしっかりと考えていく必要があるようです。
以上