「遠くとも一度は参れ善光寺」と言われている。
善光寺に参詣された方は、その参道で、お店の看板に「おやき」の文字を見つけた人は少なくないであろう。
「おやき」は、この頃は製造元から冷凍したものを送ってもらえる。
家では電子レンジでチンするだけで、手っ取り早く味わうことが出来る。
おやきは、昔から信州各地で食べられてきた郷土料理である。
「おまんじゅう」のようなもので、味付けした野菜やあんこを小麦粉で包み、焼いたり蒸したりして食べるものである。
中に入る野菜は、季節ごとに変わるものも含め、多くの種類がある。
今なら、野沢菜、野菜のミックス、切り干し、カボチャ、ジャガイモなどがあり、これから蕗やウドなどの山菜も出てくる。
夏になれば、ナスがおいしい。
その作り方は、長野県下でも地域により特徴がある郷土色豊かな「名物」である。
この間、お世話になった何人かの人にお送りした。
みなさん東京住まいの方なので、「おやき」が口に合うのか?、若干の心配があった。
ところが皆さん既に「おやき」を食べた経験はお持ちであったのには、ちょっとした驚きであった。
その上、「おいしい」とおっしゃっていただけたのでホッとした。
「名物にうまいものなし」なんて言い方もされるが、そうとは言い切れまい。
全国に知れ渡る地方のうまいものはたくさんある。
「おやき」の美味しさも、やがて全国に広がるのではないだろうか。