以前、明日香村を訪れたのは修学旅行の時であり、その記憶はほとんど残っていない。
それもそのはずである、先生やガイドの話は上の空で聞いていたのだから・・・。
その後、「高松塚古墳」の壁画が発見され、ニュースになった時の驚きは今でも忘れていない。
高松塚古墳は、発見以降今回始めて訪れるところなので、ワクワクする気持ちで向った。
何はさておき、古墳の壁画を見にいく。
と言っても、国宝である本物は別の施設にきっちりと保管され、公開もされていない。
古墳のそばに建設されている「高松塚壁画館」で、精密に描かれた模写や副葬品などを見ることが出来る。
限りなく本物に近く再現されているのであろう。
その他、棺が納められた石槨(せっかく)の模型があり、盗掘された跡まで再現されていて盗掘口から内部が見える。
「飛鳥の美」を鑑賞した後は、すぐそばにある古墳へ。
お椀を伏せたような、上も下も丸いシンプルな形である。
この中に、あの鮮やかな色彩の壁画が残っていたのは、よほど劣化を防ぐのに良い環境であったのであろう。
高松塚古墳の後は、「石舞台」へ。
石舞台と言われるが、えらい人のお墓であり、石室を覆っていた土が無くなり巨大な石室が見られる。
ここを訪れるのは2回目になるが、以前の記憶にある以上にでっかく感じられ、新たな驚きであった。
歴史的建造物を見ていつも浮かぶ疑問がここでも湧く。
土木技術の乏しい時代に、どうやってこの巨石を動かし石室を作ったのであろうか?
明日香村の観光マップを見ると、これら以外にも多くの古墳が載っている。
小高い丘(山)を見ると、あれも古墳、これも古墳では?と思えてしまう。
高松塚古墳、石舞台の二か所だけでは、とても飛鳥を見て回ったとはいえまい。
まだまだ見たりない、魅力ある地である。