会社や家でごたごたした事があると、よく庭で花の手入れをしてた。
特に休日は朝起きると何となく庭をみているうちに手入れを始め黙々と3時間はしてた。
母がくれた野生種の強いバラは、太陽が当たる側にたわわに花をつけた。棘も強く油断ならない花だが深い赤が香りを伴い心休まる花だ。
けど、私らが手放したこの家の解体もやがて来る。バラの行方も私らと同じかと、沢山のつぼみをつけたのを見ているとため息がでる。
会社との戦いの最中、折れそうな心に娘から、淡いピンクの50本位の大きなバラの花束が誕生日祝いに届いた。つい昨日の様、55才になっていた。