さばがあたるとう刷り込みについて
今年の11月から銚子うめぇもん研究会に参加する店舗で「銚子沖極上さば祭り」を開催する企画に入った。趣旨は脂がのった秋サバを料理し1ヶ月に渡って集客をするという大きなイベントの企画である。
①素材は同一であること ②料理内容は同一であること ③料金は同一であること ④味は同一であること ⑤サービスは同一であること など厳しい条件が前提となっている。実際上は600グラム以上のサバが量的にも確実に水揚げされるか、漁業者、漁業組合等の協力が前提となる。
一番の課題は関東圏以北でサバがあたるという問題をどう解決するかにかかっている。いわゆる刷り込み現象の改変である。この問題に関係ある皆さんに意見など頂たいと思っています。
今年の11月から銚子うめぇもん研究会に参加する店舗で「銚子沖極上さば祭り」を開催する企画に入った。趣旨は脂がのった秋サバを料理し1ヶ月に渡って集客をするという大きなイベントの企画である。
①素材は同一であること ②料理内容は同一であること ③料金は同一であること ④味は同一であること ⑤サービスは同一であること など厳しい条件が前提となっている。実際上は600グラム以上のサバが量的にも確実に水揚げされるか、漁業者、漁業組合等の協力が前提となる。
一番の課題は関東圏以北でサバがあたるという問題をどう解決するかにかかっている。いわゆる刷り込み現象の改変である。この問題に関係ある皆さんに意見など頂たいと思っています。
さばが苦手という人は刺身という言葉を聞いただけでもうだめだと手を上げる。ところがこれは美味しいよと、さばの沖漬けを食べさせると旨いではないかとたいらげてしまう。材料は同じさばである。
また、さばの味噌煮とか干物などは平気で食べている。生で食べる、あるいは食べようとすると拒否反応が起きるらしい。
専門家の意見を調べてみた。ひとつはアニサキスを飲み込んで苦しい経験を経た人、鮮度が劣化したさばを食べヒスタミン中毒に罹った人、もうひとつは青魚へのアレルギー症候群という。
銚子漁港は昔からイワシ、サバ、サンマなど青魚ではダントツな水揚げである。しかし、刺身で食べる習慣は無いらしい。原因はどうもアニサキスにあるようだ。漁業者や魚を扱う料理人がどうも刺身だけはと遠慮する。
圧倒的な水揚げ量に関わら独自な料理系が皆無に等しい。さばに例えれば「さば料理」文化が生まれていない。
アニサキスといってもほとんどの人は見たことがないと思う。私も7年前までは名前は勿論、実物を拝見したことが無かった。
カタクチイワシの食用化を手掛け、美味しいよと食べて貰ったところアニサキスが寄生したイワシであった。数人が食べたまたま一人が出会った。その後、水産事務所で実物を拝見、2から3センチの釣り糸のような生き物であった。南下するカタクチイワシでは3から4%に寄生しているという。
青味魚を生食する場合はこのアニサキスとどう応対するかがその後の課題であった。
刺身には生の本来の味を食するということと、活きが良いという要素が含まれている。カタクチイワシの食用化では冷凍、解凍しても<生>食感の味をどう作るかに心血を注いだ。アニサキスが食中毒の原因である限り「刺身で食べる」という表現は禁句だからだ。
あれこれ試行錯誤した。 ①死後硬直の間に加工処理すること、この状態で急速凍結すれば解凍しても活きがよい状態であること、しかし、生本来の味とはならないことであった。
旨いという商品をどう創りだせるか、熟成タレ製法は調味、品質改良の機能が本来の味を擬似的に表現し生より旨いという評価になってきた。
アニサキスやヒスタミン中毒やアレルギー症候群ではさばに対する抗体反応が原因といわれる。さばが苦手な方は中毒経験は無いがこれらを見たり、聞いたりしてどうも無意識の内に避けていると考えられる。
さばが苦手という方は恐らく<臭味>という反応からアネルギーへ転移するように思える。さばの沖漬けや刺身を食べ旨かったというお客に聞くと「全く臭味が無かった」という答であった。
さばの「臭味」(異臭)とは鮮度が劣化した指標だが「脂の酸化が原因である。特に賞味期限を過ぎた、或いは安い「さばの干物」を焼き食べた時に感じる異臭といってよい。