CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-075「ギャング・イン・ニューヨーク」(アメリカ・カナダ)

2019年03月26日 00時09分04秒 | アメリカ映画
地位が人を称えるのではない、人が地位に従うのだ
 ニューヨーク市ブロンクスの貧しいイタリア系の家に生まれたジョン・ゴッティは、五大ファミリーと言われるマフィアのひとつ、ガンビーノ一家のチンピラとしてスタート。殺人や麻薬などあらゆる犯罪に手を染めながらのし上がっていき、ついに1985年、ボスのカステラーノを暗殺しファミリーのドンとなる。
 高級スーツを身にまといマスコミにも登場する派手好きなゴッティは、やがて社会に不満を抱く民衆のヒーローとなり、不敵な挑発を続けた。FBIはそんな彼を追い込んでいき、1990年、ゴッティを逮捕。
 それは、マフィアの時代の終焉を意味した。(「KINENOTE」より)


 実在したニューヨークのギャング、ジョン・ゴッティを「リベンジ・リスト」等のジョン・トラボルタが演じた実録クライム・ドラマ。

 1990年にゴッティが逮捕され、収監中に息子のジョン・Aと面会するシーンを中心に、そこから1980年代、組織の中でのし上がっていき、最終的にはガンビーノ一家のボスに上り詰めるまでを描いている。

 まあ、ギャング、マフィアの一人に焦点を当てた話となると、やはりのし上がっていく様を描き、最終的には捕まるか死を迎えるという結末に至るのが王道かなという印象。

 本作のゴッティものし上がっていき、しかもボスを暗殺して、自らボスになるという経緯。

 その間、12歳の息子を事故で亡くすという悲劇も味わう。

 自転車で遊んでいた息子が車に轢かれるという事故であったが、運転した男の運命は想像できるもの。

 ボスの暗殺をはじめ、権力争い、報復のための殺人というシーンは多かったが、やや勢力図は判り辛かったかな。

 ゴッティは民衆にも人気があったようで、裁判の際にはゴッティを支持する人々が警察とぶつかり合ったり、葬儀の際には、ゴッティを賛美する民衆の声があったりする。

 ゴッティは、一般人を殺さなかった、という言葉もあったが、息子を轢いた男、しかもご近所さんについては行方不明となったが、真実はどうだったのかな。

 何度起訴されても無罪を勝ち取り、テフロン・ゴッティと呼ばれていたゴッティも、最後には部下の裏切りで収監されてしまう。

 息子のジョン・Aも組織の一員となるが、ゴッティ収監後に逮捕、起訴されてしまう。

 最終的には、家族のために足を洗うことに決め、裁判に臨むジョン・Aの行く末が描かれる。

 
 実在のギャングを題材にした作品なので、王道的な展開の話ではあったが、ボスの暗殺や策略でのし上がっていく様子と、逮捕されてからのゴッティ自身と息子の行き着く果てが興味深い作品であった。

 リアル・ゴッドファーザーと言われていたゴッティであるが、彼の逮捕がマフィア崩壊のきっかけにもなったらしい。

/5

監督:ケヴィン・コナリー
出演:ジョン・トラボルタ、ケリー・プレストン、スペンサー・ロフランコ
   プルイット・テイラー・ヴィンス、ステイシー・キーチ、クリス・マルケイ
   ウィリアム・デメオ、レオ・ロッシ、クリス・カーソン、ジョーダン・トロヴィリォン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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