24-222「密輸 １９７０」（韓国）

洋モクはある？

　1970年代半ば。韓国の漁村クンチョンでは海が化学工場の廃棄物で汚染され、海女たちは失業の危機に瀕していた。

　リーダーのジンスクは仲間たちの生活を守るため、海底から密輸品を引きあげる仕事を請け負うことに。しかし作業中に税関の摘発に遭ってジンスクは逮捕され、親友チュンジャだけが現場から逃亡する。

　2年後、ソウルからクンチョンに戻ってきたチュンジャは、出所したジンスクに新たな密輸の儲け話を持ちかける。

　密輸王クォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュンらさまざまな者たちの思惑が入り乱れるなか、海女たちは人生の再起をかけた大勝負に身を投じる。（「作品資料」より）

 

　１９７０年代を舞台に、海女たちが一発逆転を狙って密輸に手を染める顛末を描いたクライム・サスペンス。

　海女たちは海底に沈められた密輸品を引き上げる仕事に携わる。

　しかし、税関に摘発され、ジンスクは刑務所送りとなり、親友のチュンジャだけが逃亡する。

　チュンジャがタレ込んだという疑念が残る中、そのチュンジャが村に戻ってきて、ジンスクに仕事を持ちかける。

　その裏には密輸王のクォンがおり、更にチンピラのドリ、税関のジャンチュンが絡んでくる。

　道具のように扱われる海女たちは一発逆転の計画を立てるが。

　密輸品と言えば麻薬かと思うが、外国製のタバコや酒や時計などがメイン。

　しかし、やがて金塊やダイヤを引き上げることになる。

　それぞれ思惑を持つ中、果たして最後に笑うのは誰か。

　コミカル・ムードも差し挟んでの展開だったが、途中激しい格闘シーンも交えられる。

　計画は予想外の方向へと進んでいく。

　そして、ジンスクたちが逮捕された時にタレ込んだ人物も明かされる。

　ことの決着がどうなるのか気になる展開であった。

　後半は目まぐるしい展開で、誰が生き残り、誰が笑うのか読みきれず、面白い作品だった。

/５

監督：リュ・スンワン

出演：キム・ヘス、ヨム・ジョンア、チョ・インソン、パク・ジョンミン、キム・ジョンス、コ・ミンシ

於：グランドシネマサンシャイン池袋