CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-108「アシュラ」(韓国)

2017年04月15日 19時15分35秒 | 韓国映画
刑事の勘だ、永遠に抜けられないと感じている
 あらゆる汚職が蔓延した街、アンナム市。
 末期ガンの妻の治療費が必要な刑事のハン・ドギョンは、市長パク・ソンべの悪事の後始末を請負い、汚い金を手にしていた。
 一方、市長の不正を暴こうと躍起になっていた検事のキム・チャインと検察捜査官ド・チャンハクは、ドギョンの弱みを握り、市長の不正の証拠を手に入れろと脅迫するのだったが。(「allcinema」より)


 街の利権争いのため、あらゆる汚い手を使う、アンナム市長のパク・ソンベ。
 そして刑事でありながら、ソンベのため後始末を請け負うハン・ドギョン。

 しかし、ある時思わぬ事件が起きてしまい、ドギョンは危機に陥ってしまう。

 そしてそれをネタに、ソンベ逮捕に燃える検事のキム・チャインに脅され、ソンベの不利な証拠を掴むよう強要されてしまう。

 市長と検事。両陣営から追い詰められ、抜け出せない泥沼にはまっていくドギョン。

 果たしてドギョンはこの泥沼から抜け出す方法を見つけ出すことが出来るのか。


 かなり暴力に満ちた作品。

 市長自身は暴力的とは言わずとも、異常なほど狂気に満ちている感じで、自らを護るためには腕一本切り落としてもいいという男。

 検事も穏やか風に見せてはいるが、いざと言うときにはこちらも激しい暴力を辞さない。

 そんな二人に挟まれ、あからさまな狂気と暴力が目の前にあるのに抜け出せない苦しさを味わうこととなるドギョン。

 検事のイヌになったことがばれたら、いつ殺されてもおかしくないという恐怖。

 二進も三進もいかない状況になったドギョンの姿が痛々しい。
 それでも検事相手に気勢を張って痛めつけられてしまうのも痛々しい。

 ソンベの下で働くのも嫌になってきたドギョンが、果たしてどのような打開法を見つけるのかと思ったが、クライマックスはこれまた暴力に満ちた展開となる。

 ドギョン自身も言っていたが、こうなるしかなかったのかもしれないな。


 圧倒的に暴力と悪意に満ちたバイオレンスであり、凝った展開もなかったが、その狂気に惹き込まれ、ドギョンの運命がどうなるのか気になる作品だった。

/5

監督:キム・ソンス
出演:チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフン、クァク・ドウォン
    チョン・マンシク、ユン・ジヘ、キム・ヘゴン、キム・ウォネ、オ・ヨンア
於:新宿武蔵野館

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