CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-198「灼熱の魂」(カナダ・フランス)

2022年09月06日 21時28分18秒 | カナダ映画
1+1=1ってあり得るか?
 心を閉ざして生きてきた中東系カナダ人女性ナワルは、ある日、実の子で双子のジャンヌとシモンに謎めいた遺言と2通の手紙を残してこの世を去る。
 手紙はジャンヌとシモンが知らされていなかった兄と父に宛てたもので、まだ見ぬ家族を探すためナワルの母国を訪れたジャンヌとシモンは、母の痛切な過去と向き合うことになる。(「作品資料」より)


 2010年製作、日本公開は2011年。

 「メッセージ」「ブレードランナー2049」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の出世作と言われる一本。

 未見ではあったが、デジタル・リマスター版でリバイバル公開され、そちらを鑑賞。

 ジャンヌとシモンの双子の姉弟は、母親のナワルが亡くなり、その遺言を知らされる。

 そこには、父親とこれまで存在を知らなかった兄宛ての手紙があり、二人を見つけて渡してほしいというもの。

 ジャンヌは父と兄を見つけ出すため、母の故郷へと向かう。

 物語は、母親ナワルが体験したことと、ジャンヌの旅が並行して描かれる。

 母親の故郷は中東のどこかの国で、内戦も勃発している。

 それによって、ナワルの人生も大きく揺らぐこととなる。

 内戦が起こっている故郷であるため、ナワルは過酷な運命を辿ることとなる。

 それをなぞるように父、兄探しをするジャンヌ。

 そして、いよいよジャンヌとシモンが真実を知るのだが、それは予想だにしないもの。

 しかし、ラストには更に思いも寄らぬ過酷な事実が明らかとなる。

 序盤で子供を産むこととなったナワル。
 そして、望んで産むこととなったわけではない子供。

 その結末は、かなり強烈で、衝撃的なものであったな。
 そして、これは重い十字架となるものである。

 ナワルが辿った運命とそれを追体験するように母の過去を調べるジャンヌ。

 この結末は考えもつかぬもので、気持ちのいいものではなかったが、話としては非常に興味深いものであったな。

/5

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ルブナ・アザバル、メリッサ・デゾルモー=プーラン、マキシム・ゴーデット、レミー・ジラール
於:新宿シネマカリテ

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