CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-259「ウィッチ」(アメリカ)

2017年09月01日 01時26分13秒 | アメリカ映画
悪魔に魂を売ったのか
 1630年、ニューイングランド。信仰に篤いウィリアムは妻キャサリンと5人の子どもたちと入植地での生活を始めたばかりだったが、住民と衝突して共同体を追われてしまう。そのため一家は、森の近くの荒れ地に居を構え、厳しい自給自足生活を余儀なくされる。
 ある日、年ごろの長女トマシンが子守りをしていた赤ん坊が忽然と消えてしまう。その後も一家には説明のつかない不幸が次々と降りかかる。
 いつしか家族は魔女の仕業に違いないと思うようになり、恐怖に支配された彼らは次第にトマシンに疑いの目を向け始めるのだったが。(「allcinema」より)


 17世紀のニューイングランドを舞台に、信心深い一家が魔女への恐怖によって疑心暗鬼に陥り、狂気に走っていく様子を描いたダーク・ファンタジー・ホラー。


 入植地で、信仰の食い違いから村を追い出され、森の近くの荒地で自給自足の暮らしを余儀なくされるウィリアムと妻のキャサリンと5人の子供たち。

 ある日、赤ん坊であるサムが忽然と消え、その後も息子のケイレブが行方知れずになるなど、一家に次々と不幸が降りかかる。

 家族は、それを魔女の仕業だと考え出し、疑いの目は長女のトマシンに向けられる。


 家族は信心深く、常に神への祈り、言葉を口にしている。

 そんな中で起こる不幸。

 最初は、年頃の女性であり、母親からは特に厳しくされているトマシンの精神的な問題の話かなと思ったりするが、弟であるケイレブが家族のため森に入り、行方知れずになっていくところから、魔女の存在が見え隠れする。

 ホラーではあるが、ビジュアルで驚かせるような感じではなく、精神的に追い詰めてくるような恐怖感がある。

 信心深く、神の存在を信じているウィリアムたちであるが、それ故魔女の存在も信じ、降りかかってくる不幸を魔女の仕業と考え、その魔女はトマシンかもしれないと思うよういになる。

 困窮する生活にも狂気の一因があるように思える。

 そして、少なからず彼らが心に持つ罪の意識がそれを大きくしていき、危険に苛まれていくようである。

 ウィリアムとケイレブが森に入って見かけたり、トマシンが山羊小屋で見かけたりするのが、同じらしきウサギ。
 ダークな世界へと誘う存在だったのかな。


 徐々に恐怖が大きくなり、狂気に陥っていくウィリアムと家族の姿を映し出し、なかなか興味深い展開の作品であった。

/5

監督:ロバート・エガース
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー
    ハービー・スクリムショウ、エリー・グレーンジャー、ルーカス・ドーソン
於:新宿武蔵野館

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