22-010「レイジング・ファイア」（香港・中国）

仕事を減らすのではなく、良い仕事をすること
　正義感あふれる警察官チョンは、麻薬組織の壊滅作戦中に謎の仮面をかぶった集団に襲撃され、仲間を殺されてしまう。やがてチョンは、事件の黒幕が3年前に警察組織にはめられ投獄された元同僚ンゴウであることを知る。
　チョンは自身にとって弟子のような存在だったンゴウと、激しい攻防を繰り広げるが。（「作品資料」より）


　「イップ・マン」シリーズのドニー・イェンとニコラス・ツェーのダブル主演のアクション。

　ドニー・イェン演じるチョン警部は、愚直に正義を信じる男。
　長年追った極悪人、ウォンを取引現場で逮捕しようという時、そこに仮面を被った謎の集団が現れ、チョンや現場にいた警察官たちを殺戮し、ヤクを強奪する。

　チョンは犯人逮捕に躍起になるが、犯人たちは、そんなチョンに挑みかかるような行動を取っていく。

　ニコラス・ツェー演じるンゴウたちが犯人であることはすぐに判り、それがかつて警察官であり、チョンの後輩の刑事たちであることもすぐに明かされる。
　そして、ある事件でのチョンや警察幹部たちの証言によって、ンゴウたちは刑務所に入ることになってしまったことも判る。

　ンゴウたちの犯罪には、チョンたちに対する復讐の意も込められているよう。

　ンゴウたちは容赦なく相手を殺害するなど、その行為は残虐的。
　冷酷に計画した犯罪かと思いきや、結構力任せな部分もあったな。

　そんなンゴウたちとチョンら警察との激しいバトルが繰り広げられるが、街中でのカー・チェイスや大銃撃戦。
　そして１対１の肉弾戦など、アクションに関しては惹き込まれるものがあったな。

　人類最強という異名もあるドニー・イェンのアクションはいつもどおりだが、それに引けを取らないニコラス・ツェーとのバトルは、見応え充分であった。

　ンゴウがもっと冷徹に計画的にチョンを追い詰めていくのかと思ったが、後半はほとんどアクションに終始していたような感じ。
　しかし、これでもかと繰り出されるアクションが見応えある一本だった。

/５

監督：ベニー・チャン
出演：ドニー・イェン、ニコラス・ツェー、チン・ラン、パトリック・タム、ケニー・ウォン
　　　ディープ・ン、ジーナ・ホー、アンガス・ヤン、ブルース・トン、サイモン・ヤム
於：ＴＯＨＯシネマズ日比谷