地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

秩父鉄道7000系、7001Fも運用開始!

2009-03-30 19:32:00 | 地方民鉄 (秩父)


 秩父鉄道7000系のうち、非貫通顔の7002Fが去る26日にデヴューしたことにつきましては既に当ブログでも詳報した通りですが、中3日を置いて本日から原形顔の7001Fも営業運転を開始しました! 7002Fよりも7001Fの就役が遅れていたのは、周知の通り7001Fが某国営放送・朝の連ドラ史上初・埼玉県舞台のドラマ「つ○さ」をPRするラッピングを施しているからであり、本日30日の放送開始に合わせて目出度くお目見得となった次第。先週7002Fを追って熊谷から三峰口まで行ったばかりの私ではありますが、元東急8609Fの譲渡車が部品取り中間デハを除いてこれで一通り揃うということで、又してもいてもたってもいられず……(笑)、改めて勇躍熊谷を目指したのでした。「何なのだ、この仕事そっちのけの脳天気さは」とお叱りを受けそうですが、もともと3月中に意図していた台湾一周4~5日旅行を当面延期して、取れる平日休みはしっかり取り、身も心も余暇も秩父7000系に注いでいるのだということで……(爆 ^^;)。
 まずは例によって、熊谷回送直前の表情を観察するべく広瀬川原へ。「つば○」ラッピングのデザインは予め公式HPにアップされており、ヒロインのバストアップ写真ステッカーを貼るのみということで、7000系のデザイン全体を大きく乱すことはなくシンプルなものになるだろう……と楽観的にみていたのですが、そんな予測通りにまぁ悪くないものでしたので一安心 (^_^)。



 むしろ、このラッピングの特徴として、ヒロインに着せたシャツの色が7000系正面帯のグリーンと同じであることから、遠くから編成を眺めていると何やら側面帯として見えて来るのが不思議 (笑)。そこで思ったのは……7000系は側面帯省略で登場したものの、やっぱり帯をつけるか否か秩父社内でも模索が続いており、ラッピングに乗じて側面帯を貼った場合の効果を確認しようとしているのではないか……ということです。まぁ、穿ち過ぎな妄想かも知れませんが……でもやっぱり帯は欲しいと思っているのは私だけではありますまい (^^;
 そんなことを考えながら沿線で待っていると、7001Fは7002Fのときと同じく12時30分過ぎに熊谷へ回送され (1枚目)、約1時間後、熊谷での就役イベントを終えて快走して来ました! その足取りはまさに快調そのもの、今後恐らく約20年前後にわたる秩父での活躍へと勢い良く踏み出して行ったのでした……(*^^*)。
 それにしても、これまで個人的には7002Fの試運転・運用初日の姿を眼にすることが多かったもので、いつの間にか7000系というとのっぺら非貫通顔を連想しがちになっており、本来の東急8500顔を持つ7001Fにちょっとだけ違和感……(^^;)。とくに貫通扉の凹部に影が差し、本来の貫通路パーツと合わせてグラデーション帯がブツ切れなあたり……(^^;;)。ま、これもしばらくすれば慣れるでしょう (笑)。
 なお、本日は天気が良く気温も高い……ということで、ヒノキ花粉の飛びまくりが最高に恐ろしく、秩父谷へは向かわずに熊谷周辺での撮影のみでお茶を濁しました (汗)。広瀬川原でのスナップは「続きを読む」からどうぞ~。


 前ボケに菜の花を……。



 ラッピングはこんな感じ。



 7002Fと並ぶ(踏切が開いた直後に撮影)。



 世代交代……12系客車を挟んで、離脱っぽい (?) 1006Fと。

秩父鉄道7000系、営業運転初の三峰口到着

2009-03-28 00:08:00 | 地方民鉄 (秩父)


 大野原から乗車した7002F営業一番列車の車内は、半分程度が地元の一般客や高校生などで、たまたま初めて乗った7000系の車内をキョロキョロ眺めて落ち着かない様子でしたが (予め駅などにも掲示があるためか、突然の未知との遭遇に腰を抜かしている……というわけではなし)、もう半分強の客はどう見ても初乗りにやってきた「鉄」の皆様。秩父・御花畑で一般客のほとんどを下ろしたあとは、予想通り「鉄」輸送列車となりました (^^;;)。中間車はサハであるため、空いている車内でまったりとしたい向きを除き、両端のデハに集中し過ぎ (笑)。ただ、平日であるためか思いの外多くなく、大体50名程度といったところで、沿線でカメラを構えている撮り鉄はごく僅か。やはり土曜休日に行われた旧国鉄色お披露目臨時急行のときとは比較にならないですね~(SLも運行される今週末はどうなるか分かりませんが ^^;)。熊谷駅ではSLのマスコット「パレオ&パレナ」の着ぐるみも登場したそうですが、「大きなお友達」しか集まっていないようでは、お子様向けな出発式の演出は完全に空回りなような……(爆)。
 それはさておき、7000系の乗り心地と走りは東急8500系そのもの! 一応最高速度は80km/hとなっているようですが、駅間が長いところではもう少々出ているような気も。回生ブレーキも作動しているようで、御花畑~影森間の勾配を過激に飛ばす区間でも、武州日野~白久間の急カーブと急勾配の連続をソロリソロリと走る区間でも、上り下りともに素晴らしい音が出ています。しかもロングレールではなく、頻繁にジョイント音も響き、もう気分は最高……(*^^*)。



 いっぽう、車窓の外に注目してみますと、秩父のシンボル・武甲山が穏やかな空をバックにくっきりと聳え、里にはロウバイや梅が咲き乱れ、スギ花粉を大方飛ばし終わった深く険しい谷は芽吹きを控えて微妙な色に……。そんな美しく詩情的な秩父路の春を、8500系の車内から眺めることが出来るなんて……。これこそ、車両譲渡という名のマジックが生み出す鉄道趣味の奥深さというものでしょう! 伊豆の海辺、長野の高原、まだ見ぬジャカルタの喧噪に続き、いまこうして東急8000系列の活躍の舞台に秩父の山峡が加わったことに心からの喜びを感じながら、めくるめく車窓風景に酔いしれ、秩父7000系の前途を祝福したのでした……。
 こんな感じで揺られていると、ついに山里の終着駅・三峰口に到着!! 1番線に入線してそのまま折り返すということで、天気が良ければモロ逆光となってしまいますが、このときは幸いにして2番線の5000系が先発した直後から太陽が雲に隠れ、三峰口の古き良き駅舎や早春の蒼い山々をバックに編成写真を撮るのに最適のコンディションとなりました!! (^O^) 緑グラデーション帯を締めた7000系のステンレスボディが、早くもこの山深い風景に馴染んでいる光景にすっかりメロメロ。今後、新緑・盛夏・紅葉・新雪……と、季節を変えていろいろ撮りたいなぁと思うと同時に、かつてこのホームに出入りしていた秩父オリジナル車や800系を撮ってから既に20年以上過ぎ、当時まだまだ新型車だった東急8500系がこうして三峰口の常連となる時代となったのだなぁ……という感慨に耽ったのでした。
 ちなみに、スナップ的シーンもアップ。「続きを読む」をどうぞ~。


 武甲山をバックに (*^^*)。
 保存車の100系や、昼寝中の6000系との競演もまたいとをかし!



 三峰口駅のシブいストラクチャー&ディスプレイとともに。
 側面表示のスタイルに注目。「顔出し」如何っすかぁ~(爆)。

秩父鉄道7000系、颯爽と営業運転開始!

2009-03-26 20:28:00 | 地方民鉄 (秩父)


 東急8500系改め秩父7000系が、昨年12月に長津田から甲種輸送されてから早いもので約3ヶ月半。広瀬川原での仕上げの改造・調整・試運転・訓練運転……と一歩一歩デヴューへの手順を踏んだ結果、秩父鉄道HPで告知された通り、本日めでたく7002Fのデヴューを迎えました!! \(^O^)/バンザーイ!! 
 物心ついたときからの東急ファンにして、かつ半鋼製車100系が走っていた頃からの秩父ファンである私にとって、これはまさに空前絶後の一大慶事であることは言うまでもありません (爆)。そこで、幸いにして確定申告終了後は仕事がしばしの閑散期に入っていることから、この歴史的出来事を自分の眼で見届け記録するべく平日休みを設定し (とゆーか、こんな日にもしも仕事をしなければならないとしたら、全く身が入らないこと請け合い。^^;)、勇躍秩父沿線へ向かったのでした。
 まずは新宿から高崎行の特別快速に乗って熊谷へ。13時20分過ぎの営業運転一番列車出発まではまだ時間がたっぷりあり、電留線に7002Fが留置されているわけでもないことから、これは恐らく広瀬川原を12時半過ぎに出る送り込みスジ (DJ誌最新号付録ダイヤ参照) で熊谷に来るのだろうと当たりをつけ、とりあえず広瀬川原へ。7002Fは既に「回送」を表示して待機中ということで……ついに試運転ではなく本番!という緊張感と喜びがひしひしと……(*^^*)。ほかにもC58との並びや、7001Fへのラッピング貼り作業 (?) を眺めることが出来、7000系が広瀬川原の雰囲気をかなり変えている様子を大いに楽しんだのでした。



 その後は、熊谷へ向かう送り込みを撮影した後、営業運転一番列車を撮影し、かつその直後に乗れてしまう駅を目指して5000系で移動~。当初は黒谷、じゃなくて和銅黒谷駅での撮影を意図していたものの、いつの間にか和銅黒谷はマルタイが常駐しておりアングルが台無しに……(-_-;)。そこで大野原に変更して待つこと約1時間……。黒谷から延々と続く勾配を登り切った7000系が、春の午後の日射しを浴びながら颯爽と姿を現しました!
 ちょっと意外だったのは、最近HMを装着するのが大好きな (?) 秩父にしては、記念すべき7000系営業開始にあたってHMを用意しなかったことです。敢えてHMを取り付けず、V字形状のグラデーション帯だけで沿線民に新型車両の登場をアピールしようということなのかも知れません。あるいは7001Fには、NHK連ドラとのタイアップの関連でHMが付くのかも (あくまで予想・妄想です)。
 肝心のLED表示は……まず正面の行先表示につきましては、ローマ字が全く入らないシンプルなもの! 東急8616Fにも一時期装備されていた、随時全面ローマ字に切り替わるタイプでもないため、シャッターを切る瞬間に「アチャー!」と落胆する心配は全くございません (^O^)。また種別表示は、ワンマンであろうとなかろうと常に「各停」「急行」と表示され、ワンマン表示はミラーの手前にボードを掲げるようになっております(「続きを読む」参照)。側面表示は伊豆急と同じく、単に漢字で「各停三峰口」「各停羽 生」と表示されます。外観でローマ字案内がない分は車内の案内でフォロー。ドア上のスクロール表示 (伊豆急・長電のような小ぶりな青字LEDではなく、もっと大振りな橙字LEDです) といい、チャイムで始まる車内放送といい、英語での案内は相当親切丁寧で賑やかです (爆)。
 というわけで、大野原で連写しまくった営業運転一番列車、早速乗り込んでみましたが、その感想は次回に。あ、とりあえずこの列車、ワンマン表示がないことからお分かりの通り、車掌が乗務して社用のブツを運ぶ列車でしたが、客室とのあいだを仕切るアコーデオンはなく、車内のパイプに直接マジックテープで釣る大型のビニール仕切が新調されていました (笑)。
 なお、本番前に訪れた広瀬川原の様子は「続きを読む」をどうぞ~。


 30日の営業開始を前に準備に余念がない7001F。
 種別表示の下にある「ワンマン」掲示スタイルに注目!



 東急時代には想像も出来なかったSLとの競演も楽しみ!
 あ、もうこの週末には早速展開中ですね (笑)。

名古屋臨海昭和町線、事実上休止・・

2009-03-25 08:56:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 春のダイヤ改正で現れるものもあれば消えるものもあり。阪神なんば線開業の華やかなニュースや、富士はやぶさ消滅という重いニュース、そして気動車界地図に変動をもたらした米坂線・姫新線新型DC投入……といった話題の影で、ほとんど注目を集めることなく消え去った存在もあります。しかし、それは超地味な車扱貨物趣味の立場からみると、とんでもなく重大な事態だったりするという……。
 近年の化成品&紙輸送におけるコンテナ化の進展やトラック輸送への転換、あるいはそもそも生産体制の転換に伴い、車扱貨物輸送が急激に衰退してきたことは周知の通りですが、今回の改正を以て、その残り少ない聖域のひとつであった名古屋臨海鉄道・昭和町線がついに落城、事実上休止線となってしまいました……(T_T)。



 既に昭和町線では、かなりの比重を占めていた液化塩素黄タキの出入りが昨年春 (でしたっけ?) になくなり、タキ7750による名臨線内・三洋までの苛性カリ輸送 (鉄道貨車による日本最短の輸送距離!) が細々と残っていましたが (あと、川崎貨物との間を結ぶISOタンクコンテナコキも不定期にあったはず)、先日たまたまRF誌公式HP掲載のニュースを見ていたところ、この苛性カリ輸送が終了した旨の画像つき記事が……。当初は我が眼を疑ったものの、さらに『貨物時刻表』最新号を購入し、名臨のページを目にして万事休す……。平日2往復が運行されていたはずの昭和町線は、休止線となって荒廃の一途をたどる汐見町線と同じく「臨専貨・空車タキ」1往復が記載されているのみとなってしまいました……(T_T)。
 嗚呼、こうしてまた一つ、最高に濃いぃ鉄道シーンがひっそり消えゆく……。

阪神なんば線開通後の近鉄奈良線8000系列

2009-03-24 12:54:00 | 大手民鉄 (近鉄)


 今般の阪神なんば線開通・近鉄阪神直通開始にあたっては、奈良・京都線所属車両の使われ方には大きな変動が生じ、とくにシリーズ21はこれまで京都線で使われていた分も含めてことごとく阪神直通用に回され、奈良線はシリーズ21天国に変わることが予想されました (とくに、リンク頂いている「MINTETSU Teacup Autopage」の「よしくん」さんから御教示頂き「なるほど」と思ったものです)。そこで、直通に対応しておらず、いずれ消えゆく運命の8000系は、奈良線からは激減してほとんど京都・橿原線の運用に固定されてしまうのではないか……昭和顔がまた一つの路線から激減してしまうのか……と、開通のお祭り騒ぎを前に一抹の寂しさを感じていたのも事実です。
 ところがどっこい、いざ奈良線沿線でカメラを構えてみますと、意外と頻繁に (?) やって来るではないですか、8000系列! \(^O^)/ 考えてもみれば、まず「関西の田園都市線」と思えるほど (?) 長大編成が頻繁運転で起伏の多いベッドタウンを駆け抜ける奈良線は、阪神直通列車以外にも難波折り返しの列車が多数設定されているわけでして、とくに急行は阪神非対応の在来車を活用するのに最適のポスト。しかも、奈良線は距離が短いため、そんな急行に8000系が複数編成投入されていれば、自ずと頻繁運転に思えてくるのも道理! 



 というわけで、記念HMつき編成や10連快速急行三宮行きが現れないあいだも、何のかの言って8000系を激写できることから、全く退屈しませんでした (笑)。とくに感動したのは……新製冷房車グループの8400系がキレイに揃った8連 (1枚目)もさることながら、残り僅かな「ラインデリア搭載・非冷房車で当初登場し、抵抗制御のままで残ったグループ」の8000系の、しかも1本しかない6両固定編成(2枚目)が堂々と姿を現したことです! 大阪の麓の街並みを見下ろしながら、瓢箪山発車直後から始まる33パーミル急勾配の連続を一気に駆け上がるその姿には……ええ、完全に悩殺されました (笑)。瓢箪山~石切間の車窓大展望は誠に素晴らしいのひとことで、そこを走る車両がダイナミックな魅力にあふれていないはずがないことから、「しまった、何故もっと早く近鉄奈良線(とくに8000系)の魅力に気付かなかったのだろうか……正面にベンチレーターが付いている900系が残っている頃に来ておけば最高だったのではないか」と後悔しまくりです (^^;)。
 そんな近鉄8000系、マイクロエースから出る模型を既に予約してあるのですが、これでますます発売が楽しみになって来ました (笑)。
 ちなみに、帰宅後に「あのスゴい地形は一体何だったのだ……今後一層撮り鉄したいものだ」と思い地図を広げてみたところ、枚岡駅のすぐそばをトンデモない狭隘国道が通っているのを発見! そこでさっそくネットをチェックしてみたところ……この国道308号線、ヘロい道路趣味界では名高い究極の狭隘急勾配国道だそうで、その入り口の道路標識(&奈良方面に向かう車は308号線に入らず迂回するよう求める青看板) が1枚目の画像にチラッと写っております。いや~、素晴らしい訪問記念カットとなりました (笑)。枚岡~東生駒間の徒歩での所要時間は2時間だそうで、そのうち撮り鉄ついでにハイキングと洒落こんでみようと画策しているところです。