地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

八戸線キハ40・48、残り約3年の命

2014-11-30 07:00:00 | 国鉄型車両


 一昨日の晩に流れた報道によりますと、JR東日本は海外鉄道車両メーカーの市場開放の声に応じるかたちで、八戸線用の新型DCの調達を公募調達するはこびとなったようです(既に公式HPにPDFファイルが掲載されています)。グローバル化の御時世にあって、如何なる分野でも市場開放が云々される中、これまで基本的に随意契約でやって来た日本の鉄道会社の車両調達のあり方が、三大鉄道メジャーを中心に批判の槍玉に挙げられるのは、まぁある意味で当然の成り行きというものなのかも知れません。そもそも、JRE自身が総合車両を完全子会社として抱え込み、海外鉄道市場への売り込みを図っているといわれることから、なおさらJRE自身が「公平公正な鉄道車両市場アクター」として振る舞う必要もあるのでしょう。
 ただ、勿論どんな海外メーカーでも調達に参加出来るわけではないようで、「約40年にわたるアフターケア」「JREまたは他社の調達に際し、機密保持や知的財産権面での義務違反をした者は参加資格を認めず」といった厳しい条件からして、チャイナやウリナラはお呼びでないので門前払い!という姿勢が明快に現れているように思われます。まぁそりゃそうだわな。チャイナはE2系技術を「国産」と大法螺吹いていますし、ウリナラは「鉄道車両25年廃車の原則」がありますから。



 では、肝心の車両はどのようなものになるのか……。一応PDFには水郡線キハE130の画像があり、完成イメージとされているものの、「本調達では必ずしも写真通りの車両を要求しているわけではありません」という但し書きがあることから、車両と下回り丸ごとの全体調達、または車体のみの部分調達で外国メーカーがサプライヤーとなった場合、「日本的なデザインではないものの、一応JREの要求を満たしてはいる」ボディが現れる可能性はそれなりにありそうです。まぁ輸入ものの路面電車と似たような世界と思えば良いのかも知れませんが、種差海岸をはじめとする絶景の中を走る車両のデザインとしては何だかなぁ~(この点を云々し始めれば、そもそも個人的にはJREの新系列気動車はどうもイマイチなのですが。乗ったことないし……←お前本当に鉄ヲタか?という批判が殺到しそうな悪寒 ^^;)。
 何はともあれ、103・113・115系が急速に数を減らしているのと同じく、1970~80年代の作品であるキハ40系列も、これから加速度的に減って行くことが、今回の調達案件やJRCのキハ25増備からも明らかなわけで、のんびりと各地を巡礼して雪まみれ姿を撮ってみたいなぁ……と思いつつ、結局は多忙で後回しになっているのを遺憾に思うばかりです。まぁ廃車後は東南アジアに行く可能性が高いわけで、それはそれで楽しみではあるのですが (^^;)。 


第六ジャカルタ炎鉄録 (4) KFW

2014-11-29 07:00:00 | インドネシアの鉄道


 この夏のインドネシア遠征にあたって撮影したネタのアップがしばらく途切れてしまいましたが、いろいろ仕事や別の野暮用で忙しく、レタッチや駄文書きをするヒマがなかなかなかったということで御容赦願います。そして、その間にまぁ、ホント様々な濃いぃ話題がインドネシアから飛び込んで来るというものです。
 まず、先日の『じゃかるた新聞』では、散々造る造ると言いつつ先延ばしとなっていたスカルノハッタ空港鉄道がついに着工となり、しかも既に分かっていたタンゲラン方面への線路だけでなく(タンゲランの手前でタンゲラン線に直通。これが一番早く完成するでしょう)、空港から東進してプルイットに至り、さらにアンケかドゥリあたりで環状線に合流する本格的な新線も造るとは! さらに、最近民用空港としての再供用が始まったハリム空港にも新線を延ばし、スカルノハッタ~ドゥリ~マンガライ~ハリムというルートで空港特急を走らせるとな?! 
 一方、去る水曜日のNHK BS夜10時の『国際報道』では、ジャカルタのエキナカ事業が急成長する陰で、UI駅をはじめ各駅に存在した伝統的な商店が無理矢理追放され、UIの学生さんの支援を受けながら商店主が救済を求める……という話題が、実際の打ち壊しシーンやら日本中古電車の大写しやらを伴いつつ、それなりにたっぷりと (?) 流されておりました。エキナカ問題もあって駅構内での撮り鉄がしづらくなったというのに、NHKはダークな面も含めてたっぷりと報道出来ているということは……やはりKCJ・KAIとしては「既に勝ったも同然」という立場で、さらに日本の視聴者に向けて「JRE的なサービスを目指すKCJ・KAIをどうぞよろしく!」とアピールする目的があるのでしょうなぁ……。



 というわけで、そんなジャカルタの電車シーンでは、圧倒的に日本中古冷房車が幅を効かせる一方で、ドイツの融資を受けてINKA社が製造したKFWが昨年来活躍を始めたわけですが、8月の遠征から帰国したのち、いつもお世話になっておりますパクアン急行様のブログを通じて飛び込んで来たブッ飛びの情報は……KFWとHolec AC (次回扱い予定) が全車離脱し、ジャカルタが完全日本中古冷房車ワールドになったとな?! もちろん仮説として、今後中部ジャワにおける冷房電車サービス開始に備えたもの云々……ということもすぐに思い浮かぶのですが、やはりKFWは「行く行くは電車も国産化したい」というインドネシア運輸省の思惑の産物であるといわれるだけに、そう簡単に全車離脱するというのも不可思議な話だ……と思ったものでした。しかもこの電車、運用入りまでは散々試運転と微調整の繰り返しであり、「ダメだこりゃ」という印象も無きにしもあらずでしたが、昨年落花生。様とご一緒してタンゲラン線で初めて乗った際の印象は、フツーに走れば極めて快適な電車であり、デザインもインドネシアらしい遊びゴコロとスタンダードさを組み合わせたもので好ましい(少なくとも、あざといデザインで諸国の都市鉄道を食い荒らしたウリナラ・ロテム車両よりは全然好き♪→個人的には、長い目で見て日本の商売敵になる中国製車両の方が、デザイン的にはロテムよりも百倍マシだと思う……って、どんどん脱線しまくりなので以下略)というものであっただけに、何だか残念な気分も……。
 と思ったら、結局は制御機器関連のバグを修正するための一時離脱だったようで、日本車に混じってたまに来るスパイスとしてのKFWの復活をまったり祝いたいと思います♪ それにまぁそもそも、KAIも空港特急用の車両としては出来れば国産車を走らせたいでしょうから、ここでKFWを完全に失敗作にするわけには行かないのではないかと……(KAI社長改め運輸大臣となった城南氏がJRE大好き人間と伝えられる中、E259のインドネシア版を日本から輸入する可能性もありそうですが ^^;)。

鉄コレ小田急戦前2扉車を切妻フリーにする (中)

2014-11-28 17:59:00 | 超へっぽこ模型製作


 模型工房パーミル謹製・上信デハ22ペーパーキットの製作にあたって余剰となる小田急戦前2扉車のボディ活用法として、GM123系の屋根板をスリムに整形したうえで瞬着を用いてボディと接着し、切妻フリーランス車両を作りつつある今日この頃。前回アップ分は、エポキシパテを隙間に突っ込んだうえでしばらく放置するところで終わっておりましたので、その後空いた時間を見計らってシコシコ細々とヤスリ整形を行っておりました。
 そこで、削り具合を確かめるべくブワーッとグレーを吹き、試しに窓&床下&台車を全て装着し、銀河のグロベンを載せ、雰囲気を確認してみたところ……うほっ、キャワイイ過ぎ♪



 とにかく、小さなボディに無愛想な切妻、このショボい組み合わせが不細工ラブリーなのです♪♪ まぁ、出来れば正面の雨樋も付けてやりたかったのですが、細いプラ線材といえどもなかなかうまく曲げて貼るわけには行かず (ヘタレ……。相鉄クハ3504を作ったときに比べてはるかに貼りにくいRのキツさでした)、諦めた次第です (滝汗)。
 折角ここまで、ありそうでなかった田舎電車臭さが炸裂するようになりますと、やっぱりヘッドライトも載せてやりたいと思うわけでして、当初半分考えていた客車化計画は呆気なく中止 (笑)。このまま2両ともMyフリーランス田舎電車シリーズ(正式な架空会社名・路線名はまだ無い……^^;)のクハとしてデビューさせることにします。しかしここから先、色を塗ってインレタを貼る作業を、師走の多忙に入りつつある中で果たして何時進めれば良いのだろうか……と (滝汗)。

関西鉄の陣2014秋 (2) 近鉄しまかぜ

2014-11-27 00:11:00 | 大手民鉄 (近鉄)


 近鉄は伊勢志摩観光の付加価値アップを狙って、泣く子も黙り押しも押されぬ超豪華特急電車たる「しまかぜ」50000系を2編成新造し、絶大な反響の中でブルーリボン賞受賞・1編成追加・京都便増発といった大躍進を続けているわけですが、いよいよ明日、そんな「しまかぜ」の模型がトミックスから発売となります♪ ふだん新型車両には余り興味のない私ですが、こういう高品質なデザインの豪華車両については単純に「乗って撮ってみたい」という欲求がかきたてられますので、自室に飾って走らせる機会がついにやって来たとは嬉しいですね~! ええ勿論、いつも通っている模型屋に予約しておりますので、明日引き取ってきます♪



 というわけで、先日の関西出張ついで鉄にあたっては、そんな「しまかぜ」も模型発売記念を兼ねて撮影して参りました。……と申しますか、何を今さらの初撮影です (^^;)。おけいはんから始めたこの連載ですが、「しまかぜ」も系発売という特例・慶事を踏まえて、いきなり順序変更させて頂きます (爆)。
 しかしまぁ、いろいろな路線を渡り歩いて近鉄のみに時間を注ぐわけではなかった中、結局この「しまかぜ」も、高安or五位堂から難波への送り込み回送を逆光で撮ったのみでして、まぁ些かナサケナイ初撮りであることは否めません。出来れば、昼過ぎの伊勢志摩界隈で、大阪京都名古屋の三方からやって来た「しまかぜ」が集中的に行き交うところを効率良く撮り貯めたいものですし、あるいは青山峠前後の急勾配区間をものともせず豪快に駆け抜ける姿を撮ってみたいものですが、果たして何時になることやら。また、ブルーリボン賞を記念して青いヒゲがついており、これがまたなかなか良い感じだと思うのですが、やはりこれは期間限定につき、早めに撮り貯めた方が良いのでしょうか??

関西鉄の陣2014秋 (1) 京阪8000系鴨東25周年

2014-11-24 21:10:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 関東と比べればはるかにカラフルで、しかし大いにシブい車両が活躍する関西。関東人にとってはますますうらやましい限りで、多忙ゆえ余り鉄活動するヒマがないとはいえ、関西出張すると必ず時間を確保して撮り鉄に興じ、眼とココロの保養とせずにはいられません (笑)。そんな関西の鉄道シーンはこの秋も面白そうだということで、EOS 7D MarkⅡの習熟継続を兼ねて、今月中旬に数日おいて2回関西に出張したついでにホーム先端に立ってみました。その際の模様を、これからぼちぼち備忘録的に連載して行きたいと思っております。



 というわけで、まずは京阪~。京阪では今年、早いもので何と!鴨東線開通から四半世紀となったとのことで、8000系の一部編成に鴨東線25周年HMを装着しています♪ しかも、京都に観光客が多数押し寄せるシーズンの週末ということで、往年通りに京橋~七条間をノンストップで駆け抜ける快速特急「洛楽」を数本運転しており (ダイヤは公式HPでご確認を)、ななな何と!正面はあれやこれやのHM&ディスプレイ祭り!! (*^^*) 単純に鴨東線25周年HMがついているだけでも (2枚目) 遠来のヲタにとっては儲けものだというのに、あれこれ盛りまくった豪華絢爛ぶりは、さすがヲタに優しい京阪様と申しますか……かつて東急元住吉が放った伝説の8007F「伊豆のなつ」最終日みたいであります♪
 それにしても、鴨東線は開通当初あまり人が乗っていなかったように記憶しているのですが、時間をかけて確実に認知され、叡電をも大いに救済してきたようで、これらのカットを撮影後、出町柳にほど近い用務先に向かったところ、「これがマジで京阪出町柳かよ!」と泡を吹くほどコンコースには人が多数行き交い、駅のトイレにはウルトラスーパー長蛇の列! (爆) 叡電出町柳駅も人がいっぱい! これは確かに、8000系の記念HMとして掲げる価値は大いにありますね……!