地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

大阪圏103系の落日 (5) 奈良ウグイス6連

2017-02-28 00:00:00 | 国鉄型車両


 大阪環状線の103系が残り2~3編成となったといわれ (最後まで残るのは結局Osaka Power Roop編成でしょうか?)、阪和線の103系も続々と225系5100番台となりつつある中、103系の最後の牙城は奈良、もしくは加古川&播但ということになりそうですね……。105系の4扉車も広義の103系に含むと考えれば、奈良県を取り巻くJR路線網はまさに103系最後の楽園の観を呈しつつあるようです。
 このうち、奈良の4連は奈良線を訪れれば簡単に当たりますが、それでも最近少しずつ221が取って代わっているという印象は否めないでしょう。いっぽう6連は、関西線とおおさか東線の共通運用となっており、おおさか東線の日中運用に入れば極めて当たりやすいですが、おおさか東線が全て201系であったりしますと、湊町JR難波~王寺間の往復はそこそこ時間がかかることもあって、遭遇度は格段に下がります。



 というわけで、久宝寺でしばし待ち構えて「おおさか東線、全部201……」と落胆し (今後は201系が来るというだけでも超!貴重な域に入ると思うのですが)、「やはり関東人が行き当たりばったりで訪れても当たらないものだ」と嘆いた矢先、王寺行き普通がイキナリ103系で現れるとは……♪ そこで1カット目の画像を激写したのち、「次はさすがに103系では来ないだろう」と思いまして、奈良方面ホームに移動しておおさか東線201系の折返しシーンを撮っていたところ、何と!次の王寺行きも103系……! 「これに乗って王寺~奈良~京都と移動すればちょうど夕方からの会合には間に合う」と当たりを付けていた列車が103系で来たという幸運に恵まれるとは……! 
 というわけで、王寺までの峡谷部激走を、あたかも神聖不可侵なる神の声でも聴くかのような心地で満喫したのち王寺に到着! しかもそのまま折り返すのではなく入庫ということで、留置線へと走り去って行くシーンを有り難く後追いしたのでありました♪
 う~む、今後関西線の滅多に当たらない103系6連の人気が高まると思うにつれ、昨年の時点で行き当たりばったりでたった一人撮影し、静かな車内で走行を楽しむことが出来たのは、夢か幻のようなひとときとしか言いようがありません。

キハ38登場時塗装のキハ111を撮る

2017-02-26 00:20:00 | JR発足後の車両


 およそ鉄ヲタという人種であれば、リバイバル塗装や珍車の類いを見聞するにつけ、それがシブい塗装やヘンテコな造形、あるいは激レアな存在感であればあるほど激しく脳内物質が分泌され、是非一度は実車を拝んでみたいと思うのではないでしょうか。しかし往々にしてそのような存在は当たりにくく、運用が公開されていない限りハズレるリスクも極めて大きいため、敢えてそれらを目当てに遠出しようとは余り思わないのも事実です。勿論、学校の長い休みや永遠の休日で時間はいっぱいあるという学生さんやリタイア組であれば、そのようなリスクに関係なく珍車を求めてぶらりと出かけやすいでしょうが、仕事が多忙になればなるほどハズレのリスクを恐れて出不精になり、結局全く撮らないという悪循環に陥る可能性もあります。個人的に申しまして、そんな車両の一つが、キハ38登場時塗装の八高線キハ111・112であったりします。



 この編成、八高線全通80周年を記念して2014年10月に登場したとのことですが、個人的にはキハ110系列の標準塗装が好きではないのと (そういえば拙ブログでも、キハ110の標準塗装が出演したのは山田線を訪ねた際の1回のみ……)、この塗装自体にシンプルな見映えを感じて好感を抱いていることから、「これは初めての、マジで撮りたいと思うキハ110系列かも知れない」と思ったものでした。そして敢えて極論を申しますと……左沢線にしても陸羽東線にしてもキハ101や110系列の路線別独自色を採用することにやぶさかでないのならば、是非このキハ38登場時塗装を八高線標準塗装に採用せよ!!と思うほどです。それでも今までついつい撮りそびれていたのは、とにかく「来ない」というリスクを爆弾を踏みたくない、という小心者らしさの現れだったのでありました (汗)。
 しかし、こうして撮りそびれ、やがて存在自体をほとんど気にしなくなった時に、究極の奇跡は訪れるものです。何と……先日ハイキングに出かけるため東武越生駅に降り立ったところ、続いて八高線の接近を報せる踏切音が鳴り出し、やって来ましたキハ38色!! そこで速攻でカメラを取り出し、到着~停車中~発車後追いをとにかくひたすら激写しまくったのでした (^^;)。
 やっぱり鉄道車両の塗装デザインは、スタンダードなストライプが一番♪……と思うのは私だけでしょうか。

第四ヤンゴン熱鉄記 (25) シュエニャウン準急

2017-02-24 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 早いもので、昨年3月にヤンゴンとバンコクに遠征して以来まもなく1年……。その間にも本当にいろいろな物事が変わりました。最近の話で申しますと、ヤンゴンからほど遠くないところのLRBEは陥落し、サクラタワー前交差点の北西側に構える英領ビルマ鉄道総本部あらためビルマ/ミャンマー国鉄本社ビルが日本の超大手商社主導の再開発によってペニンシュラ・ホテルに衣替えすることが明らかになったり (日経新聞による)、訪問の旅に愛用している撮影地のすぐそばに某日系有名餃子チェーンの支店が出来たり……。
 これらはいずれも日緬関係強化の結果であることは確かで、喜ばしいことではありますが、その他諸々も含めてミャンマーの変化の勢いがますます猛烈になったかの感があり、昔なつかし党としてはうかうかしていられないという思いもあります。ひょっとすると、今ヤンゴンで大量に走っている日本中古RBEにしても、ある日突然新車に総取り替えということも有り得なくもないという気がします。



 というわけで、またそろそろ様子を見に行きたいものだと思いまして、鶴丸航空公式HPで「ポチッとな」。そしてAgodaでもヤンゴンの常宿が昨年と比べて大幅値下げとなっていることに驚喜しつつ (1万円近くから6,000円程度に!^o^……急速に宿が増えて来たためでしょう)、サクサクッと予約完了! これで、5回目のヤンゴン&バンコク遠征が決定しました……(^^;)。
 そして今回の訪緬は、過去4回の訪問とはだいぶ異なったものになりそうです。と申しますのも、従来は終始一匹狼での行動でしたが、今回はヤンゴンに赴任された落花生。様がいらっしゃるのみならず、とある鉄道趣味界の大物な方と偶然全く同時にヤンゴンに滞在することが発覚したためであります♪ というわけで、少なくとも晩飯が寂しくなく、デラックスな料理を楽しめそうだというのは非常に大きいです♪

 というわけで、昨年3月の画像のつづき……ヤンゴンとシュエニャウン (マンダレー本線のターズィーから東に向かい、山岳部へと分け入る) を結ぶ列車 (9Up/141Up、10Dn/142Dn) です。アッパークラスも連結され、停車駅も少ないですが、とにかく速くなく (汗) 貨車も連結されていますので、さしずめ混合準急といったところでしょうか。以前はDF1600が牽引していましたが、昨年3月時点ではDF2000の青白塗装車に変わっていました。中国北車大連製のDF2000は、勾配線区での性能が安定しているということなのでしょう。

韓国おフランス罐8000型ELを撮る@堤川

2017-02-23 00:00:00 | 韓国の鉄道


 最近、韓国KTXのソウル首都圏における過密を緩和するため、ソウル首都圏東部の新興ニュータウンである水西から平沢市芝制に至るバイパスルート「水西高速鉄道」(SRT) が開通したようですが、保守の精度の甘さから走行中の揺れが激しいのだとか。まぁこの路線は、普通の日本人であれば現地在住など余程のことがない限り使わないでしょうが (ビジネスや観光で訪れるなら、やはりソウル駅や龍山が便利)、韓国の特色ある保守技術の去就に注目したいところではあります。
 ともあれ、水西高速鉄道開通に伴うKORAILのダイヤ改正は非常に規模が大きいものであることは間違いありません。そこで、2010年代に入って以来韓国はすっかり浦島な私としても、多少は脳内をアップデートした方が良いかと思い、先日神保町の書泉にて中国鉄道時刻研究会刊『韓国鉄道時刻表』の最新号 (第4号) を購入してみました。



 しかし、脳内の時間が止まっているヲッサンが自ずと注目してしまうのは、KTXやSRT、あるいはITXセマウルの如き目玉車両やド派手な観光列車ではなく、長項線系統に辛うじて残る客車セマウルと、セマウル客車を特室として連結した中央線ムグンファなのであります……。とくに中央線ムグンファの特室は、平日であれば空いているという印象がありますので、これこそ韓国鉄道における最後の良心と信じて疑いません (本当かよ! ^^;)
 というわけで、以前中央線でムグンファの旅をした思い出が久しぶりに脳裏に蘇って来ましたので、中央線と太白線と忠北線が分岐する一大ジャンクション・堤川で激写した、おフランス罐8000形の画像を貼っておきます。登場から45年、そしてこれを撮ってから早いもので8年。既に相当数の老朽廃車が出ているものと思われますが、最新ののっぺりとした罐と比べれば明らかにカッコ良いと思いますので、残党にはなるべく長生きして欲しいものです。途絶えて久しい韓国出張でもない限り、わざわざ撮りに行くことは多分ないと思いますが……。
 ちなみに、この時刻表に載っている唯一の広告のラーメン屋は、私の怪社からさほど遠くないため、たまに食べに行くこともありますが、確実に美味いことは事実です。rarmen

相鉄かしわ台夢の宴 (4) YNB外並び

2017-02-21 13:00:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 昨年の9月初旬以後、相鉄9000系各種塗装の鉄コレが相次いでリリースされ、相鉄ファンなヲタは狂喜したものですが、個人的には何だかんだでN化が済んだのは現行塗装 (青+橙帯) のみで、赤帯旧塗装とYokohama Navy Blue新塗装は未だN化に着手していない状態です……。その最大の原因は多忙ということになりますが、もう一つ、同梱の安っぽい車番シールを貼って済ませても面白くないという問題もあります。とりわけYNBについては、シールを貼ったあと上から光沢スプレーを吹かなければ全然実車感が沸かないと思われますが、そこでもし本当に光沢を吹いてしまいますと、今ひとつショボい品質の車番シールを永遠に固定することにもなってしまいかねません。



 というわけで、多忙にかまけてN化に逡巡していたところ、ここに来て福音が……。何と「レールクラフト阿波座」さんから、相鉄9000系車番インレタが出るらしいということで、しかも相鉄との関係も極めて良好なのだとか! これはもう、インレタゲットを待ってからN化するということで全く問題ないでしょう~。
 そんな嬉しい話題に合わせて、去る年末のYNBバージョン発売ついでプチ撮影会の模様の続きです。庫内で先端を揃えて見事な並び具合を見せていた9703・9705Fは、海老名方の先頭を建屋の外側に出しており、直射日光に照らされたこの並びは、これはこれで絶品なものがありました♪
 それにしても、この2編成の竣工以来、YNB色9000系に遭遇する機会も少しずつ増えていますが、未だに外装と言い内装と言い、独特の重厚なオーラに圧倒されてしまいます (笑)。しかし、この色がなかなか8000系やマンケーへと波及して行かないのは何故でしょう……?