古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

主治医意見書(介護保険)

2014-12-22 12:13:39 | 日記
寒い日が続いております。

古森病院@福岡市博多区です。

さて先般、某講習会に行きました折、講師の方が「介護保険の申請や更新で、主治医意見書を
書いてくれるかかりつけ医が自分にはいないので、ケアマネージャーにどうしたらよいか尋ねたところ、
いろいろなところをたらいまわしにされた挙句、わからなかった」というクレームが利用者の方から出たという
趣旨の話をされました。

福岡市に関しては、主治医意見書を書くかかりつけ医がいない場合に備え
事前に医師会を通じてアンケートをとり、「主治医意見書を一見の患者さんに書いてもいいという人」リストを
作って、公開しています。

主治医意見書協力機関
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/kaigohoken/qa/FAQ2183.html

当院もリストに載っております。
事前に連絡いただき、ご本人を連れてお越しください。
往診での面談を希望される方はご連絡ください。


古森病院ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/

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妊娠・授乳と 薬

2014-12-20 12:40:07 | 日記
古森病院@福岡市博多区 です。


今日は外来でもリクエストの多い、妊婦さん&授乳婦さんから
「妊娠中だけど・・・体調が悪くて」「授乳中だけど・・・体調が悪くて」
というお話です。

一般的に妊婦さんや授乳婦さんになられるような女性は 閉経前で一番病気になりにくい
年代です。しかしながらその年代でも合併症のある(糖尿病とか高血圧とか自己免疫疾患とか担癌状態とか)
妊婦さん&授乳婦さんは総合病院での妊娠管理(引き続いて授乳管理
もっとも最初から母乳育児を避け、ミルク育児になる方もかなりおられるでしょうが))と
なることが大半です。従って、当院にそういうリクエストで来られる方は、
感冒症状や消化器症状、頭痛、腰痛などの方が圧倒的に多いです。

妊娠初期は一般的に重要な臓器が形成されるため、薬は飲まないほうが無難と言われています。
もっとも、妊娠しているかどうかわからず、薬を飲んでしまう方も少なくありません。
飲んでも大丈夫かどうかは、妊婦さんを薬を飲んだグル―プと薬を飲まないグループに
無作為に分けて、グループ間で 薬を飲んで出産した児に異常があるか否か、
薬を飲んだクループでどれくらい異常児が増えて、統計上も薬のせいであると証明できるか 
という検証が必要ですが、一般的に人間の妊婦さん相手にそういう検証は
倫理上 行えないので、製薬会社は薬の添付文書に「妊婦 授乳婦への投与の安全性は
確立されていない(ので、薬を投与する有益性が薬を投与しない不利益を上回る場合に
医師の判断で投薬を行ってください)」と一文を添え、責任を逃れているのが現状です。

私個人はどうしているかというと、
妊娠初期か、中期か、後期かなどによりますが
小児科で投与されている薬と同じ薬を出します。

抗生剤ならペニシリン系かセフェム系、解熱剤ならアセトアミノフェン、
感冒薬や消化器系の薬、気管支喘息の薬、その他もろもろなら、
胎児危険度分類 アメリカ / 米国食品医薬品局(FDA)http://www.safefetus.com/ 
オーストラリア医薬品評価委員会(ADEC)先天異常部会http://www.tga.gov.au/docs/html/medpreg.htm
TGA:保健省薬品・医薬品行政局 という表を見て、安全性が高いとされている薬品を
説明の上、投与します。授乳婦であれば、根拠は乏しいのですが、
一回母乳を搾乳した後に赤ちゃんに母乳を与えるなどして 
乳汁中の濃度を少しでも減らすという手もないわけではありません。
どうしても気になる人は 内服中はミルク育児とか 
子供が離乳食後期ならこれを機会に卒乳という手もないわけではありませんが、
産婦人科による母乳育児教育が行き届いていることもあり、大抵の方は母乳継続の
希望が強い方が多いです。(まあ、ミルク育児の方は母親側の投薬について悩む必要はないので
当然かもしれませんが・・)

日本では東京の成育医療研究センターの妊娠と薬情報センターというところで
情報提供を行っています。問い合わせに時間を要するので
急病でない方は利用してもよいかもしれません。
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/

以上、古森病院でした。
インフルエンザと感染性胃腸症が流行中です。
皆様 お気をつけてお過ごしください。

古森病院ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/







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2014-15 インフルエンザ その他もろもろ

2014-12-13 10:52:00 | 日記
ご無沙汰しております。
古森病院@博多区対馬小路です。

①昨日、無事に衆議院議員選挙の施設内投票が終わりました。
選管に指名された立ち合いの方も来られました。
つつがなく投票が終わり、ほっとしております。立ち合いの方と事務職員の方々に感謝申し上げます。

②当院の単純レントゲン写真の保存方法が先月から ようやくデジタル方式化されました。
今まで当院の写真の保存方法はフィルム方式でしたが、時代の流れで機械の部品が製造中止となりましたので
デジタル方式化に踏み切りました。
デジタル方式にはデジタル方式のいいところがあるのですが、
サーバーダウンの時の対応など、アナログ方式の時は考えなくてよかった悩みも増えます。
一長一短です。

③インフルエンザが今週から増えて参りました。
今回はAH3型がメインのウイルスとのことです。
インフルエンザワクチンは年によって、流行するウイルス株が異なるため
WHOの推奨株を参考に 今シーズンの国内ワクチンの中に入れるウイルス株をどれにするか偉い人たちが
選定するわけですが
「予想するワクチンウイルス株のグループ株が実際に流行し、予測が当たっているのにも拘わらず接種しても流行する」という矛盾がありました。その理由として、インフルエンザワクチンに入れるウイルスは鶏卵を使って
増殖させワクチン製品に使用するのですが ウイルスによっては鶏卵で増殖する過程で 抗原性が変化し
鶏卵で育てると もともとの種とは微妙に違うウイルスになってしまうという問題が起こるらしく、
今年はそういう問題がより少なくなるよう工夫されているそうです。
この工夫が功を奏したかどうかは、今シーズンが終わってみないとわからないとのことです。

http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2301-related-articles/related-articles-417/5130-dj4176.html

管理人は数年前、感染症研究所に「ワクチン株の予想は当たっていたのか」とシーズン終了後に
聞いたことがあるのですが、「予想は当たっていたのですが、ワクチンを打っても大流行しました」といわれ
当時は意味がよくわかりませんでしたが、上記の説明を見てなるほど・・と思いました。

インフルエンザワクチンは特に65歳以上の方々や心肺機能に疾患を持つ方、妊婦の方に推奨されておりますが
決めるのはご自身です。接種希望の方はできるだけ年内にお済ませください。

④当院は待合室に定期的に雑誌購入はしておりませんが、寄贈された小説や漫画は結構あり、
さながら喫茶店のようです。
管理人の趣味の本も結構おいております。見ておりますと
一番人気はゴルゴ13のようです。(私が持ってきているわけではありませんが
どなたが持ち込まれているのか、どんどん増えます)
診察が終わっても 読みふけっておられる方も少なくありません。
今後も面白そうな本がありましたら、随時購入して参りたく存じます。

以上、古森病院でした。
ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/

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